しかし、繰り返しになりますが、人は会社にとって最も重要な資産です。彼らの雇用、生活をいかに安定させるか。企業はまずこれを考えなくてはならないのです。もちろん部課長クラスだって、そういう認識でいなければなりません。今の日本の企業は、この視点が決定的に欠けてしまっている。どこかおかしいと私は思っています。
また、雇用の安定といっても、毎年給料をを上げることを意味しているのではありません。給料の多寡より、職の安定のほうがはるかに重要です。
『負けてたまるか!リーダーのための仕事論』 p19より引用
リーダーたるもの、私心を捨てて努力あるのみです。皆が笑っているときには「ちょっと待てよ」と思わなくてはなりません。皆が泣いているときには、平常心で穏やかな顔でなくてはなりません。仕事がうまくいかなくて周りが気落ちしているときこそ、リーダーは明るく振る舞わなくてはならないのです。「俺は、君たちがいるから大丈夫だと思っている」と励ましの言葉を掛けてやる。これは本当を言うと、苦しいことです。自分だってしょんぼりしているのです。誰よりも泣きたい気持ちでいるのです。そこをぐっと抑えて、率先垂範で逆境に耐え安心できる顔を見せなくてはなりません。リーダーの逆境に対する強さこそ、闇を照らす一筋の光でしょう。
『負けてたまるか!リーダーのための仕事論』 p197より引用
小さくても強い。小さいからこそ強い。「弱小」ではなく、「強小」を目指す。これが赤城乳業が目指す会社像だ。
社長の井上秀樹さんはこう強調する。
「私たちは単に大きな会社を目指してきたわけではない。規模は小さくても強い会社、いわば『強小カンパニー』を目指してやってきた」
『言える化』 p22より引用
赤城乳業という会社の特徴は、年齢や肩書に関係なく、社員が自由闊達にものが「言える」ことである。風通しがよく、オープンでフランク、フラットな関係をとても大切にしている。
それを社長の井上は「言える化」と呼んでいる。「言える化」は井上が生み出した独自の言葉であり、彼の信念でもある。
『言える化』 p138より引用
「言える化」は個の尊重がなければ実現できない。一人ひとりの可能性を信じ、それぞれの考え方や意見をリスペクトする気持ちがなければ、「言える化」という土壌を育むことはできない。
経験や知識に富む人は、とかく若い人たちの意見を排除し、耳を傾けるという努力を怠りがちである。その意味では、赤城乳業の役員や役職者たちは”大人”だとも言える。
相手の意見に耳を傾ける「聞ける化」があってこそ、「言える化」は成立する。
『言える化』 p140-141より引用
ビジネスは継続が前提ですので、たとえ利益が大きくても1回きりのやりとりにはあまり意味がありません。顧客とのキャッチボールを長く続けることが大切です。
商品を売る場合も同じで、完全無欠な商品を売るよりも、あえて不完全な商品をお願いして買ってもらい、アフターフォローの機会を得るほうが賢いのです。
『一生お金に困らない「華僑」の思考法則』 p56より引用
価値観が同じ集団の欠点は、二の矢を持たないことです。皆それぞれ違う価値観を持つ集団であれば、トップのありがたい金言を鵜呑みにすることはありませんし、誰かが間違えてもすぐに二の矢、三の矢を放つことができます。
ですから私は、片目をつぶってちょうどよいくらいの人材、価値観の違う人材を歓迎します。「社長とは違うやり方でやってみたい」と言われたら、「とりあえずやってみろ」と背中を押します。
『一生お金に困らない「華僑」の思考法則』 p84-85より引用
呼ばざるを得ないから呼ぶのではなく、わざわざ自分から嫌いな人に声をかけるのです。
嫌いな人を呼ぶために、その他大勢を呼ぶと言っても過言ではありません。大勢の中に紛れさせれば「嫌いな人度」が薄まりますからね。
『一生お金に困らない「華僑」の思考法則』 p139より引用
嫌いな人を遠ざけると、考え方も情報も偏る。偏りは判断ミスになる。だから嫌いな人ほどつき合う価値がある。
嫌い=価値観が違うということは、自分にない考え方や、自分のもとへは集まってこない情報の宝庫であるとも言えます。
『一生お金に困らない「華僑」の思考法則』 p140より引用
しかし、一過性に終わらず売れ続けているお土産菓子は、「自分が食べたい」という「自己消費型の商品」であると私は見ている。
私は、まずは地元・北海道の人が「自分たちが食べたいから買う商品」を目指した。地元の人がそれを食べた結果、他県にいる親戚や知人・友人に、自信をもってプレゼントしたくなる商品にしようと考えたのである。
『最強「ご当地定番」のつくり方』 p47より引用
だからといって、安易に価格をあげることはしない。
なぜなら、「原価+利益=価格」という計算で値決めをした商品は、たとえ一時的に爆発的に売れたとしても、決して売れ続けることはないからだ。
「自分が客だったら、いくらなら買うか?」とお客様目線で決めた価格に収まるように、原料業者と折衝したり、製造工程を工夫したり、原料の比率に手を加えるなど、やれることをすべてやる。もちろん、このとき絶対にクオリティを落としてはいけない。
YOSHIMIのお土産菓子は、すべてそのようにして価格を決めてきた。
『最強「ご当地定番」のつくり方』 p101-102から引用
「このデータの見方は二通りある。需要がないから流通していないのか、需要があるのに流通させる仕組みがないのか。私は後者だと思う。君たちは見方が違うだろう。今は冷凍したものを配送する仕組みがないから流通しないだけだ。その仕組みを作れば大きな需要が生まれるはずだ」
『クロネコヤマト「感動する企業」の秘密』 p195より引用
「君、こんなのは大学を出た人の人事評価制度だ。全然ダメだ。君はフルーツポンチがなぜおいしいか知っているか。あれは、バナナ、ミカン、リンゴ、サクランボなどがシロップの中に浮いている。バナナは甘いからおいしい。リンゴは酸味があるからおいしい、ミカンはみずみずしさがあるからおいしいのだ。甘いという発想だけで評価してはいけない」
『クロネコヤマト「感動する企業」の秘密』 p197-198より引用
・全員参加
・日々収支
・コミュニケーショ
全員参加で同じ目標に向かって進む。その達成方法の答えを見つけるために、日々収支を確認する。そして、みんなに納得してもらえるようにコミュニケーションをしていく。
『日本一を目指す物流会社のすごい勉強会』 p7より引用
だから収支日計表は、センターの実情に合った形式で、自主的に作ってもらう。
もし形式を決めて強制すると、収支日計表を作ることが目的になってしまう。そうすると形だけ整えるようになる。それじゃ本末転倒だ。収支日計表を作ることは手段に過ぎない。形だけ実行しても意味はない。だからマニュアルも作らない。決して強制はしない。
『日本一を目指す物流会社のすごい勉強会』 p38より引用
図らずも、多くの部下を率い、集団の運命を預かる身になってからは、リーダーは根気強く仕事や人生の意義を語り、それを全員で共有することが大切だと気づきました。また、そのためには、仲間に説き続けなければならないこと、またそうすることで、心が一つに結ばれた最も強い集団になるということを知りました。
『ど真剣に生きる』 p78より引用
昨今はやりの「会社は誰のものか」という問いを受ければ、私は躊躇なく「全従業員の物心両面の幸福のためにある」と答えるでしょう。そして、「お客様、取引業者さん、地域の方々をはじめ、企業をとりまくすべての人々のために存在している」と続けるに違いありません。
『ど真剣に生きる』 p107より引用
才能とは、集団を幸福へ導くために天がリーダーに与えてくれた資質だと考えるべきです。あなたでなければならない必然性はなく、他の人でもいいはずなのです。ならば、才能を授かった者は、それを世のため人のために使うべきであって、自分のためだけに使ってはならないはずです。
集団のリーダーになろうという人は、自分を大事にしてはいけないのです。自分を脇に置いて、集団のことを最優先で考えられるような人でなければ、決して経営者にはなってはいけないのです。
『ど真剣に生きる』 p109より引用
悩んでも悩まなくても、結論は変わらないことが多いです。それなら一日で決断したほうがいい。なかには一日どころか一瞬で決めてしまっても、何の問題もない案件も多いです。
『絶対に会社を潰さない 社長の時間術』 p44より引用
早くに失敗しておけば、それだけ経験として豊かになる。つまり早い時点での失敗は、時間の先取りです。人間はなぜ失敗するのか、それは成長するためです。
『絶対に会社を潰さない 社長の時間術』 p46より引用
つまりそれはお父さんの仕事の中に、家族の人生があるからです。
ということは、仕事とプライベートを完全に切り離すことなどできないということにほかならない。
会社の人とも、私的なところをある程度、共有しないと、会社はうまくいきません。職場の人間関係が、まったく事務的な冷たい関係でいるのは間違いなのです。
『絶対に会社を潰さない 社長の時間術』 p184より引用
「経営者なら過去を失くすことだ」 (p056)
「経営者にあるのは、今この瞬間と未来だけってことだ。どれだけ過去に成功したって、そんなものは関係ない。それより今どうしているか、これから先どうするか。それしかない。だから俺は、常に仕事をしている」(p056)
「(前略)ただ、ビジネスとしてやるなら、”好きの壁”を越えろってことだ。好きで始めたことは自分の満足したところで終わってしまう。好きなことに裏切られるのは怖いから冒険もできない。常に波も来ない自己満足の湾の中をグルグル回っているだけの遊覧船だ」(p122)
「(前略)だからこそ、経営者なら同じ味のように思えても中身は進化させないとダメだ。今の状態を維持しようと思ったら、確実に将来はない。進化させているからこそ”変わらない”と客は評価してくれるってことだ」(p132)
「会社を経営するって大変ですね、とか言われるだろ。私にはとても無理とか。そうじゃないんだよ。この喜びっていうのは分単位、秒単位で思うわけだ。この一分一秒たりとも無駄にできない。こうして銀座で飲んでても明日になれば会社がないっていう可能性だってある。そこを楽しめるかだ」(p155-156)
「みんな全力出し過ぎだ。遊びがなさ過ぎる。そんな経営者は周りを不安にさせるだけだ。義男が部下だったら、そんな経営者はどうだ?」
「心配ですね。いろんな意味で」
「だろ?余裕も遊びもなく生きている人間には、他の人間は集まってこない。疲れるし不安になる。底が見える経営者ほどつまらんものはない」(p185)
小利口になって、うまく世渡りしていけばやって行ける、というのは勘違いです。正しい考え方を学んで、一生懸命やることで、仕事は楽しくできるし、たくさん稼げるのです。
『仕事の王道』 p54より引用
正しい考え方を身につけるためには、よい本を何度も読んで、自分のものにしないといけません。
例えば、先に述べたように、私は、松下幸之助さんの『道をひらく』を、東京の自宅にいるときは寝る前に必ず読みます。ほかの良書でもかまわないので、同じ本を何度も読む習慣をいろいろな人にすすめているのですが、多くの人はやりません。
『仕事の王道』 p54より引用
『論語』 (岩波文庫)
『論語の克学』 安岡正篤 (プレジデント社)
『論語と算盤』 渋沢栄一 (大和出版)
『菜根譚』 (岩波文庫)
P.F.ドラッカーの著書
ディズニーは、決しておそうじにこだわっているわけではなく、カストーディアルの本当の目的は、清掃そのものではないのです。そうじのためのそうじなのではなく、ましてや従業員の精神修養、より厳しい言葉を使えば自己満足のためではありません。
ディズニーのおそうじはゲストの安全のために行われます。そして究極の目的は、ゲストへのおもてなし、ハピネス(幸福)の提供なのです。そのために清掃をし続ける。それは、ディズニーの理念に基づいて行われていることなのです。
『ディズニーの魔法のおそうじ』 p6より引用
例えば、レストランが売上げ5万円のディナーを提供する際に、5万円以上のコストをかけるわけにはいきません。赤字になってしまうからです。そこで経営者はひとまず、1万5000円とか、せいぜい2万円の食材原価で、できるだけ顧客が満足できるような内容に近づけようと考えるはずです。一方、ディズニーは、そもそも顧客の満足を、コストから逆算して組み立てるような考え方はしません。なぜなら、ディズニーが提供するものとはハピネス、すなわち幸福であり、感動だからです。
『ディズニーの魔法のおそうじ』 p26より引用
「汚くても繁盛している店がある」、あるいは「ちょっとくらい汚い店のほうがなんだか本物っぽい」などという言い方がされることがあります。確かにそういう店があることは事実です。
しかし、それはほとんどが個人商店だと思われます。厳しい言い方をすれば、そのままでは決してメジャーにはなれない存在です。口コミと人間関係、長年のおつきあいのなかでお客さまをつかみ、安定したビジネスを続けることは一つの面白みですが、おそらく一見さんは敷居をまたがないと思います。大きな広がりは得られないのです。
『ディズニーの魔法のおそうじ』 p209より引用
例えば、社内でトラブルがあったとします。
トラブルを解決するために社員が話し合っているとき、社長がすぐに口を挟んではいけません。
存在を消し、社員が解決策を報告してくるのを待ちます。
最初から口出ししてしまうと、社員が自分で考えなくなり、社長がいないと何も解決できなくなるからです。
『社員が会社のために動きたくなる51のこと』 p61より引用
社長はすべてを指示しないことです。
そうすれば、社員は会社のために責任感を持ち、工夫してくれます。
「指示は概要だけ」を心がけ、社員を動かしていきましょう。
『社員が会社のために動きたくなる51のこと』 p78より引用
自分の「成長」への意識はしかし、ほどほどのほうがよいと考える。学生が自分の成長を重要なポイントとして就職先を選ぶことはうなずけるが、入社してからも「成長」オタクのように成長、成長と言う人は少し変だ。成長はあくまで結果である。給料をとりながらプロとして職場についた以上、自分の成長に意識を集中するのではなく、仕事と向き合ってほしい。それが社会人の責任だ。
『不格好経営 チームDeNAの挑戦』 p216より引用
ドラッカーは、事業とは市場において知識という資源を経済価値に転換するプロセスであると言います。つまり、買わないという選択肢もある顧客が、喜んで購入してくれるような商品やサービスを提供するのが事業です。そして、それを可能にするのが企業で働く人たちの知識であり知恵なのです。ドラッカーは、企業は必ずしもより大きくなる必要はないが、常に優れたものに成長する必要があると言います。知識と知恵を使ってより優れた商品やサービスを提供し続けることが企業の使命なのです。
『究極のドラッカー』 p61より引用
なぜ人材採用に困らないのか、その理由はいくつか考えられます。
そもそも、よい人材がお店を辞めずに残ってくれるということ、また一度辞めても戻ってくれる社員がいること。そしてもう一つ、社員がいい辞め方をしている、というのがあると思います。
スタッフたちは、人が辞める様子を実によく見ているものです。だからこそ、彼らにいい辞め方とはこういうことだとわかってもらえます。また、いい辞め方ができるよう、僕らも最大限の努力をしたいと思っています。
『また、あの人と働きたい』 p123より引用
上司としてではなく家族として話すというのは、「会社を守るため」ではなく、「その子の人生を守るため」に意見を言う、という意味です。
『また、あの人と働きたい』 p126より引用
「ル・クロ」は「フリーフェンス」という言葉を掲げています。というのも、とくにトップ陣に対して「部署の壁は絶対につくるな」と言い聞かせてあるのです。僕はトップ陣たるもの、自分が担当する部署という狭い範囲の責任のみではなくお店全体、つまり経営に対して責任を持ってほしいのです。
『また、あの人と働きたい』 p150より引用
しかし、誰もが知る合理的な分析手法に従って考えている限り、行き着く答えは似通ったものになる。教科書の公式にただ数字を当てはめて計算しているなら、なおさらだ。「投資すべき」という結論も、「投資すべきでない」という結論も、だいたい皆同じになってしまう。
これでは他人と違うことなどできない。皆、よかれと思って行っている合理的判断が差別化を阻害しているのである。
『合理性を超えた先にイノベーションは生まれる』 p19より引用
合理的な分析結果を鵜呑みにするのでなければ、無視するのでもない。それを踏まえた上で、あらためて自分の頭と、そして心で最終判断を下すのである。合理性を無視するのではなく、合理性を超えるのだ。
『合理性を超えた先にイノベーションは生まれる』 p20より引用
内部統制は、日本においては2009年3月期から制度化された。それから一躍脚光を浴びるようになったが、実は内部統制という概念自体は古い。制度化されたということの意味は監査対象になったということだ。
監査対象になったことで、内部統制が形式的なものになってしまった面がある。
『合理性を超えた先にイノベーションは生まれる』 p104より引用
そこでは、「面白いから」「ワクワクするから」という理由は理由にはならない。
それが理由にならないなら、面白いこともワクワクすることもできない。その結果、当たり障りのないことばかりやるようになる。仕事は面白くなくなり、会社そのものもつまらない会社になってしまう。
これは内部統制の弊害というよりも、内部統制が監査対象になったことによる弊害だ。
『合理性を超えた先にイノベーションは生まれる』 p105より引用
幸い、2011年4月から内部統制報告制度は相当簡素化された。ついでに望むらくは、内部統制は監査対象から外したらどうだろうか。監査対象になっている限り、会社は形式的な証拠集めに付き合わなければならない。そんなことに多くの時間を取られるのはおよそ生産的とはいえない。
『合理性を超えた先にイノベーションは生まれる』 p259より引用
コラボで、何も持っていない人でもビジネスを成功させられます。
コラボで、超スピードで強力なブランドを確立できます。
コラボで、落ち込んだ業績をV字回復できます。
コラボで、強力な販路が見つかります。
コラボで、ヒット商品を「狙って」出せます。
コラボで、海外進出にも成功します。
コラボで、イノベーションを起こせます。
コラボで、新たな市場を創れます。
コラボで、業界地図を塗り替えることができます。
お客さまとのコラボで、会社が変わります。
『ノーリスクで儲かる仕組みをつくる「コラボ」の教科書「はじめに」より引用
一つは経営資源というのは、必ずしも「今日ある資源」である必要はなく、「将来提供できる資源」であってもよいということです。もう一つは、あなたがその資源を持っていなくても、ほかの第三者が持っていれば、そこを絡めればよいということです。つまり、複数の相手とコラボを組むのもあり、ということです。
『ノーリスクで儲かる仕組みをつくる「コラボ」の教科書』p54-55より引用
日本企業は絶えず進化・変化のスピードで勝負してきました。朝令暮改は当たり前、組織替えも意味があるなしに関係なく頻繁に行います。土台が固まることなく、常に不安定なわけです。個人のプロ化は人材の標準化と同じことだと説明しましたが、その標準化は安定した固まった土台があってできあがるものです。ある程度状況が固まってこそ標準化による効率アップの効果が出ます。日本企業のように、進化・変化のスピードで勝負することが前提で、いつも土台が固まらない状況下ではいかなる標準化もメリットがなく、進むわけはないのです。
『50時間の部長塾』 p251より引用
組み合わせ型マネジメントの海外企業には優秀な個人プロが必須です。しかし、進化・変化のスピードで勝負する日本企業には専門性に凝り固まった個人プロは必要ありません。進化・変化を起こすことによって儲けを創出することのできる集団としてのプロが必要です。こう言い切ってしまうことに不安もあるでしょう。個人プロとしての専門知識のない社員ばかりが集まっても船は前に進まないという心配です。しかし、重要なのは深い専門知識より、儲けることに執着する集団です。
『50時間の部長塾』 p252より引用
”拠りどころ”とは、換言すれば、価値観であり行動規範である。価値観や行動規範が社員間で共有される最大のメリットは、全社員が同じベクトルを持つことによって、会社の隅々まで社員ひとりひとりの力を最大限に発揮してもらうことができるということ、社員が安心して伸び伸びと仕事に打ち込めるとういことにほかならない。
『JAL再生 高収益企業への転換』 p58より引用
就任当初、JALで私が感じた違和感は、本社の経営企画というところがどうも中枢で、ここであらゆる企画がなされ、さまざまな指示が出てくるということでした。経営企画にいた人たちが、過去にいた人たちも含めて全組織にいるわけです。
その人たちは、エリート集団を形成していて、非常に頭がよい。よい学校を出て、JALのなかでもエリートコースを歩んできた人たちでした。非常に丁寧な言葉遣いではあるが、まさに慇懃無礼というか、内心はそうではないということが、顔にも態度にも全部出ているわけです。そして、どちらかというと冷たい。理論ばかり、理屈ばかりです。そんなことで、3万人からの従業員を任せるわけにはいかない、そう感じました。
『JAL再生 高収益企業への転換』 p146より引用
人間としての倫理観をベースにして、あなたは行動したり、発言したりしているのですかと。していないじゃないですか。ただ理屈ばっかりで人を引っ張っていこうとしても、人は動くわけはありません。そんなことを懇々と話すなかで、ひとりふたりと相槌を打ちはじめました。「なるほど、そうやな」と。
『JAL再生 高収益企業への転換』 p147より引用
「(前略)しかし、本当にそうなのでしょうか。リクライニングが正常に使えず、直立のまま、ニューヨークから戻っていらしたとすれば、お客さまが300ドルの価値を享受できなかったのは、厳然たる事実ではないでしょうか。お客さまとしても、納得できないのは当然でしょう。
では、何が悪かったのでしょうか。それは、客室乗務員が『おかしい』と思わなかったということです。リクライニングでリラックスするために、わざわざ300ドルを支払ったのに、ずっと直立で搭乗されている。このことに対して『おかしい』と気づくべきなのです。ちょっとお声をおかけすれば、『これ動かないけれど』と言っていただけたはずです。そこまで徹底しないと、本当のサービスとは言えないのです」
『JAL再生 高収益企業への転換』 p164より引用
わが社の大切な目的は「全社員を勝利者にする」ことです。「勝利者」の頭に「人生の」という言葉をつけたほうがわかりやすいかもしれません。
「勝利者」を「成功者」と言い換えてもいいのですが、いろいろ解釈できる「勝利者」という表現のほうが、社員にとって考える余地ができていいだろうと思っています。
勝利者といっても「全社員」とつけていることからおわかりいただけるように、敗者の上に成り立つ勝利ではありません。要するに、「相対的に勝ち負けになるような価値で競わない」という意味です。では、絶対基準はどこにあるかというと、それは一人ひとりの可能性です。
一人ひとりがもっている可能性を、人生で最大限に発揮できる―。それができた人こそ、勝利者です。
『会社の目的は利益じゃない』 p16より引用
その際に必ずといっていいほど聞かれる質問が、「将来はどんな会社にしたいですか?」というものです。
私の答えは、「問題を発見し解決だけをしていればよく、問題対処をいっさいしなくていい会社にしたい」というものです。
解決すべき問題は、常に川上にあります。その問題を解決していないから、川下で問題が表面化します。
原理原則に照らして本質を見極め、表面化する前の川上にある問題解決に常に取り組むようにすれば、川下で表面化した問題をどうにかしようとする問題対処をしないですむわけです。
問題の根本を解決する姿が常態化している会社にしたい―これが私の願いです。
『会社の目的は利益じゃない』 p218より引用
1~2年でどんどん会社を変わる人はたくさんいます。やはり最低5年、できたら10年は一カ所でやらないと仕事はできないでしょう。特に、部長以上のクラスになると、1つの仕事で5年やることが必要ですよ。
私が非常に冷徹に人材を切るというのは、その人物がビジネス・アジェンダ(会社のため)で行動しているか、パーソナル・アジェンダで行動しているかという判断によります。それがパーソナル・アジェンダだった時は、絶対にそこでけじめをつけます。やはり、自分個人よりもビジネスを考えて行動しなければいけません。ビジネスを犠牲にして自分のために行動したら許しません。
『大きく、しぶとく、考え抜く。原田泳幸の実践経営論』p108より引用
仕事はそれなりにできていても、人格的に問題がある場合は、昇進が見送られることもある。たとえば、上司にはペコペコするくせに部下には横柄だったり、自分一人で点数を稼ごうとしたり、責任逃れをしたり、会社の経費や誰かのおごりでタダ酒を飲みたがっていたりする人などに、重要なポストは与えられない。
『小倉昌男の人生と経営』 p141より引用
リーダーをリーダーたらしめるものは肩書ではない。範となることによってである。そして最高の範となることが、ミッションへの貢献を通じて自らを大きな存在にし、自らを尊敬できる存在にすることである。
『非営利組織の経営』 p211より引用
私は「オーバースペックでもいい、手の切れるようなものを努力を惜しまずつくるということが、まずは開発者にとって必要なことだ」と常々言ってきた。
まずは、採算を一切度外視して、最高の品質の製品を一個でもいいからつくり上げる。その後、コストを考慮に入れ、どのように量産するかということを検討していく。このような手法をとるべきだと思うのである。
製品にはつくった人の心が表れる。粗雑な人がつくったものは粗雑なものに、繊細な人がつくったものは繊細なものになる。
『ゼロからの挑戦』 p66より引用
この意思決定については、緊急でない事案も含め、「継続討議」にしないということが極めて重要だ。コンサルタントから経営者になり、一番苦労した点でもあった。
継続討議はとても甘くてらくちんな逃げ場である。決定には勇気がいり、迷うことも多い。もっと情報を集めて決めよう、とやってしまいたくなる。けれども仮に一週間後に情報が集まっても、結局また迷うのである。そして、待ち構えていた現場がまた動けなくなり、ほかのさまざまな作業に影響を及ぼしてしまう。こうしたことが、動きの速いこの業界では致命的になることも多い。だから、「決定的な重要情報」が欠落していない場合は、迷ってもその場で決める。
『不格好経営 チームDeNAの挑戦』 p198より引用
ここで気をつけるべきは、自分が接している情報が断片的であるという自覚を失わないこと。どうしても直接見聞きしたことに大きく影響を受けるのが人情なので、十分すぎるほど気をつけなければならない。
『不格好経営 チームDeNAの挑戦』 p199より引用
人材の質を最高レベルに保つためには、①最高の人材を採用し、②その人材が育ち、実力をつけ、③実力のある人材が埋もれずに、ステージに乗って輝き、④だから辞めない、という要素を果たすことが必要だ。
『不格好経営 チームDeNAの挑戦』 p200より引用
「技術があり、設備があり、優秀な人材を有して、素晴らしい商品、サービスを生み出すことができたとしても、無人の孤島でビジネスを行うことはできません。実は企業というものはお客さまの存在があって、はじめて成り立つのです。二十一世紀に企業を存続させていけるかどうかは、お客様に支持され続けることができるかどうか、この一点にかかっています」
『二十一世紀残る経営、消える経営』 p41より引用
では、どうしたら支持を受けることができるのか。それは「顧客や市場に対して価値を生み出すこと」だと私は思います。企業の存在意義とは、価値を提供することなのです。
『二十一世紀残る経営、消える経営』 p41より引用
結論から申し上げれば、それは相手にとっての「満足」です。すべてのビジネスの価値は、最終的には受け手に満足を与えられたかどうか、相手が満足したかどうかで決まるのです。顧客の側に立って考えてみれば理解しやすいでしょう。
『二十一世紀残る経営、消える経営』 p42より引用
お客様の満足を追求することは、目的、すなわち経営そのものなのです。「経営を顧客の視点から見直す」「企業の存在理由は顧客に満足を提供すること」―こうした観点から見るならば、その意味するところは自ずと明らかでしょう。
『二十一世紀残る経営、消える経営』 p43より引用
ちなみに、これも必須事項だが、万が一の緊急事態、突発的なトラブルの場合は、真夜中の二時半でも起こしてくれ、と言っておく。そもそも成功の手柄は部下のもの。責任は上司のもの。これは上司たる者の、任せるときの鉄則である(実際にはできる人はすくない。だからこそ、できる人は大きな人望が得られる)。
『リーダーの教科書』 p122より引用
まずは目的を明確にし、出席者は誰かをはっきりさせ、始まりと終わりの時間をきちっと決めておく。これが会議の原則である。そして会議が終わったら、遅くても二四時間以内に、この会議における決定事項と、決定ののちのフォローアップアクションは何かということを参加者全員で共有する。誰が、何を、いつまでに行うか。これをやるだけで、会議の品質は圧倒的に改善される。会議のための会議は姿を消す。
『リーダーの教科書』 p163より引用
たいせつなのは外的条件ではない。ものではなくて心の条件である。これまでの企業に欠けていたのは社員の力を十分に生かしきるという姿勢、中高年層の心の条件への配慮である。表街道からはずれた中高年層の胸をぐさりと刺すのは、社内の人の冷たい目である。
『経営の小さなヒント』 p44 より引用
並はずれの交際費をつかい、せっせと運動をして甘い注文をとるということは、たとえ一時的に利益をもたらしても、企業体質に大きな禍根を残すおそれがある。「何事によらず、ぜいたくなくらしはいのちを縮める」
『経営の小さなヒント』 p97 より引用
会社はそれぞれ社会的使命を持っているが、それはつきつめて考えればつぶれないということに尽きる。規模の大小、業種のいかんを問わず、会社の基本的な社会的使命はつぶれないということだといってよい。
(中略)
ところが、現実の会社はつねにつぶれる条件を拡大しながら発展している。会社が発展するということ、大きくなるということは、つぶれる条件を拡大していることに外ならない。
『経営の小さなヒント』 p177 より引用
永続するということ、つぶれないということのためには、量より質を、いたずらに規模の大を追うよりは、すぐれた社風の形成を第一義とすべきである。大切なのは経営の姿勢である。
『経営の小さなヒント』 p178 より引用
整理整頓が大切。
多能工・・・言われたことだけをやるのではなく付随したことをやる。勉強会をやっていろいろなことを吸収することも多能工につながる。
なぜ五回?トラブルを解決する。改革を継続していく。会社でも回して読ませたい本だ。
分かりやすくていい本だった。
5S・・・自分のデスクが乱雑になっている。
巧遅より拙速
多能工・・・いろいろなことができる人が必要、あまりにも専門化させると効率が悪くなる。守れて攻めれる選手をつくらねばならない。
なぜ五回?品質の問題が出るといつもこれがでてくる。人を憎まず問題を詰めていく。
ドラッカーの『経営者の条件』に、問題が起こったら特殊な問題として見るのではなく、原理原則に求めなくてはいけないという話が出てくる。
ものを探している時間は仕事ではない。
拙くても早い仕事が求められている。何かに対し起こす行動が必要である。
多能工・・・つくるだけではなく実際に売るところまで首を突っ込んでいく。
非常識な目標を設定する。
カイゼンを実施している工場で見学をしたら、製品ができるまで27秒だった。
自分が稼働しているときはいつか?と考えた。会社で無駄な時間を消費することもある。
カイゼンに向けての徹底的なこだわりが必要だ。
非常識な目標を設定する。大胆なことをやってみたい。
この本のストーリーは最初に予想できたが、最後にはうるっと来てしまった。
印象の残る本だった。ストーリーがあるのは記憶に残りやすい。会社に入った時に挨拶をしてくれる会社はいい会社。
5Sが徹底していると、段ボールも入れさせ世内容になっている。
海外で5Sを教えることができない。日本人独特の能力ではないかと思った。
非常識な目標・・・・・・目標の立て方が難しい。発想を変えるにはいいと思った。
会社でもカイゼンを取り入れている。奥が深いと感じている。
5S、なぜ五回、視える化をやっている。工場が清潔でないとお客さまにつたわってしまう。
会社の目標の第一は整理整頓である。探すことも無駄、移動する距離も無駄。
タイでも5Sが徹底されている工場がある。文化を超えた共通意識ができる。
なぜ五回?を詰めると、受けたほうは怒られていると思ってしまうことがある。
この本は製造現場ではなくて営業にフォーカスしていて興味深い。
またカイゼンの話か?と思った。
自分も気が付かないところでカイゼンをしている。
なぜ5回ではなく、お客さまから5回怒られたこともある。
非常識な目標・・・・どうして人が採用できないのだろう。会社の条件が悪いと自分で思い込んでいるだけだった。視点を変えたら成果があがった。
題名が分かりずらい。カイゼンを業界で知らない人はいないのではないか。
動くのと働くのは違う。
カイゼンは誰のためにするのか?お客さまにとっていいことは何なのか、と考える。
期待以上のものをだすこと。
ワープロソフトの機能でも無駄なものがある。本当にお客さまが期待しているものは何かと考える。
最終的には自分のためにもなるのではないか?分かり易く勉強になった。
別の読書会で課題だった本。昔はぴんと来なかった。
シンプルにまとまっている。
5S・・・帰宅するときにデスクの上に何も残してはいけない。整理状況をチェックする部署がある。写真を撮って結果が張り出されてしまう。
多能工・・・仕事ができる人は多能工である場合が多い。いまの自分はいろいろな実務をこなしている。誰かに何かがあってもサポートできるようにしていたい。多能工が増えるほど、一般社員でも見える仕組みをつくりたい。
巧遅拙速・・・改めて言葉の意味を知った。相場のものは特にそうだ。今できることだったら、今やるという世界だった。
安全については結局はトップの意識だ、と言われたことがある。
どんなに教育を受けていても、その場のトップ(社長)が意識を持っていないと、カイゼンは進まない。一番は社長の意識である。会議に出てくるのは担当者であるが、最終的にはトップである。
前職で「5S」「5なぜ」は言われ続けていた。仕事をする上での基本だと思った。
5Sはやらされ感はあるが、意味するところを知ったら、もっとできるのではないか。
しつけは仕組みを作ること。
カイゼンへのこだわり。やり続けて身についてくる。意図するところを知ることで良さが分かる。
① 5S
② 巧遅より拙速
③ 多能工
④ 動くのではない、働くのだ
⑤ モグラたたきをしてはいけない
⑥ 視える化
⑦ 非常識な目標を設定する
「人材こそわれわれの最大の資産だ」と言う経営者は多いですが、それを本当に実践できている会社は少ないのが現実だとしてドラッカーは次のような事実を指摘します。実は人材は活用されておらず、人の可能性は埋もれたままで仕事に活かされていない。そしてそのことをほとんどのマネジャーが知っている。
人材が活用されていない一つの理由はマネジャーが部下に責任を任せていないことです。マネジャーが部下に責任を任せることができない理由は、マネジャーが権力と権威を区別できておらず、部下に責任を任せると自分たちの権威が失われるとマネジャーが勘違いしているからだろうとドラッカーは言います。
『究極のドラッカー』 p145-146より引用
マネジャーは権力をもっていません。ただ責任を負っているだけです。その責任を果たすという目的のために権威を必要とするのです。そして、マネジャーの権威は自らの責任を果たす、つまり成果をあげることによってのみ維持されるのだとドラッカーは言います。
『究極のドラッカー』 p146より引用
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