鳥内浩一さんのご著書『ノーリスクで儲かる仕組みをつくる「コラボ」の教科書』を拝読いたしました。
鳥内さんは1976年富山県高岡市生まれ、東京大学工学部並びに大学院卒業後、複数のコンサルティングファームで活躍され、2005年からはラーニング・エッジ株式会社に経営陣として参画されました。2011年に独立、株式会社リアルインサイトを設立されました。自らの経営者としての体験とクライアントへの指導を通じて、コラボを成功に導くための独自のフレームワークを体系化し、それを使って多くの企業の経営改革で成果をあげておられます。
9月5日に松本市において21世紀ニュービジネス協議会の企画で行われた「信州ビジネスコラボセミナー」で、鳥内さんのご講演をお聞きする機会がありました。事前にお話をお聞きしていたので、この本は大変読みやすかったです。
「コラボ」とはその名の通り、コラボレーション(共同、協力)のことです。他を巻き込んで事業を成功させていくことです。
コラボを行うことでどんなことができるのでしょうか。
コラボで、何も持っていない人でもビジネスを成功させられます。
コラボで、超スピードで強力なブランドを確立できます。
コラボで、落ち込んだ業績をV字回復できます。
コラボで、強力な販路が見つかります。
コラボで、ヒット商品を「狙って」出せます。
コラボで、海外進出にも成功します。
コラボで、イノベーションを起こせます。
コラボで、新たな市場を創れます。
コラボで、業界地図を塗り替えることができます。
お客さまとのコラボで、会社が変わります。
『ノーリスクで儲かる仕組みをつくる「コラボ」の教科書「はじめに」より引用
コラボを意識し実行すればいろいろなことを成功に導けるのですね。この本はコラボの手法が体系的に整理されています。
自分では意識せずに行っていた事業や方策が実はコラボの一種だったのだ、ということに気がつきました。世の中のあらゆる事業にコラボの方法が利用されていることが分かります。
たとえ自分がゼロからのスタートで何も資源を持っていなくてもコラボは可能だそうです。
一つは経営資源というのは、必ずしも「今日ある資源」である必要はなく、「将来提供できる資源」であってもよいということです。もう一つは、あなたがその資源を持っていなくても、ほかの第三者が持っていれば、そこを絡めればよいということです。つまり、複数の相手とコラボを組むのもあり、ということです。
『ノーリスクで儲かる仕組みをつくる「コラボ」の教科書』p54-55より引用
この本を読む限り、ほとんどの企業は何らかの形でコラボを行っていると思います。自分の事業についてよく考えて整理してみると、もっと強めて成果に結びつけられそうなコラボが発見できるかもしれません。
どうぞご参考になさってください。

参考文献:『ノーリスクで儲かる仕組みをつくる「コラボ」の教科書』 鳥内浩一 (かんき出版)
Hitoshi Yonezu at 10:00
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