緊急時のチェックリスト

2012年08月02日

 アトゥール・ガワンデさんの『アナタはなぜチェックリストを使わないのか?』に1989年に起きたユナイテッド航空の事故が紹介されていました。
 
 この事故は、ホノルルからニュージーランドのオークランドへ向かう乗客337名を乗せたボーイング機の電気システムが故障し、貨物ドアのロックが外れたものです。
 そのとき高度は22000フィート(6700メートル)を超えていましたので、気圧差により貨物ドアは一瞬で吹っ飛び、上部デッキの窓数個とビジネスクラスの座席5列が外に吸い出されました。9人の乗客が行方不明になってしまったそうです。
 ロックが外れてからドアが吹っ飛ぶまでの時間はわずか1.5秒でしたので、乗務員にはなす術がありませんでした。

 コクピットでは状況が分からないまま、次のような会話がなされていたそうです。

 機長「なんだ、今のは!?」

 副操縦士「わからん・・・・・・」

      『アナタはなぜチェックリストを使わないのか?』より引用


 このとき、機体の破片が入って3番エンジンがとまり、4番エンジンにも破片が入って火災が起きていました。フラップの外縁部もダメージを受けていました。コクピットのパイロットたちは状況を把握できておらず、爆弾が爆発したのかと思っていたそうです。

 それでも彼らにはやらなくてはならないことがありました。

 壊れたエンジンを停止し、管制部に連絡し、安全な高度まで降り、機体をどの程度操れるかを確かめ、数々のアラームや警告灯に適切に対応し、機を海に捨てるのか、それともホノルルにに戻るのか判断しなくてはならなかった。彼らは自分たちの本能よりも、チェックリストを信用した。

 機長「チェックリストを使おうか」
 副操縦士「ああ、今開いたところだ。いつでもいける」
 機長「頼む」

        『アナタはなぜチェックリストを使わないのか?』より引用


 このあと、この機は高度を落とし、壊れたエンジンを安全に停止させ、燃料を廃棄して、ホノルル空港にたどりついたそうです。

 9名の犠牲者を出してしまった事故ですが、その後のリカバリーは適切だったと思います。

 もしもみなさんがその機の乗客の一人だったとしたら、と考えてみてください。

 パイロットにチェックリストを使ってほしかったでしょうか?それともパイロットの経験と勘だけで操縦してほしかったでしょうか?

 複雑な業務の緊急時におけるチェックリストの重要性が分かる事件です。  

  


 参考文献:『アナタはなぜチェックリストを使わないのか?』
        アトゥール・ガワンデ(著) 吉田竜(訳) (普遊舎) 
 
  

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『アナタはなぜチェックリストを使わないのか?』を読んで

2012年07月31日

 アトゥール・ガワンデさんのご著書『アナタはなぜチェックリストを使わないのか?』を拝読いたしました。

 ガワンデさんは外科の医師で、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院内分泌外科、ハーバード大学医科大学及び公衆衛生大学院准教授を務められています。2006年にはマッカーサー・フェローを受賞されました。世界保健機関のプログラムである「安全な手術が命を救う」チェックリスト実施マニュアルの作成を主導されています。

 チェックリストとは単純なものですから、そんなものを作らなくても日常の業務はできるよ、と言われそうですが、実際の業務においてはかなりの手順が飛ばされているのです。
 
 2001年にジョンズ・ホプキンス病院の集中治療の専門家、ピーター・プロノボスト医師は、集中治療室で行われている数百の業務のうちの一つ、中心静脈カテーテルを挿入する際の感染防止のためのチェックリストを作りました。

 1.石鹸で手を洗う
 2.患者の皮膚をクロルヘキシジン殺菌する
 3.滅菌覆布で患者を覆う
 4.マスク、滅菌ガウン、滅菌手袋をつけ、カテーテルを挿入する
 5.刺入点をガーゼなどで覆う

      『アナタはなぜチェックリストを使わないのか?』より引用


 このチェックリストは医師でなくても意味を理解できる簡単なものだと思いますが、看護師に医師を一ヶ月間観察させると、三分の一以上の患者で一つ以上の手順が飛ばされていることがわかったそうです。

 プロノボスト医師とそのチームは病院の役員を説得し、医師が一つでも手順を抜かしたらカテーテル挿入を止める権限を看護師に与えました。

 このチェックリストの利用開始から一年後、カテーテル挿入から10日間の感染率は11%から0%に下がり、その後15ヶ月間にもわずか2件しか感染は起こらなかったそうです。

 彼はアメリカ中を回りチェックリストの普及を進めましたが、現場での治療に忙しい医師にはなかなか理解されず、なかには馬鹿にされたと思い、憤慨した医師もいたそうです。

 2003年ミシガン州病院協会が、中心静脈カテーテルのチェックリストをミシガン州のすべての病院に導入しました。

 プロジェクト開始から3カ月でミシガン州のICUにおける中心静脈カテーテルの感染率は66%下がり、多くの病院の四半期のICU感染率はゼロになったそうです。

 人を死から救う鍵ががチェックリストだったとは驚きです。

 人を信用するのはよいですが、人の行なったことを信用してしまうのは、仕事をするうえではまだ甘さがあるのではないでしょうか。
 ほとんどの人は自分を信じていると思いますが、その信じている自分でさえ、簡単なことを忘れてしまったり、小さなミスをおかしたりします。
 
 それを防ぐのがチェックリストです。チェックリストは人の能力に頼らない手法です。

 この手法は他のすべての業種に適応できると思います。

 みなさまもぜひご参考になさってください。
 
  


 参考文献:『アナタはなぜチェックリストを使わないのか?』
        アトゥール・ガワンデ(著) 吉田竜(訳) (普遊舎) 
 
  

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情報力を高めるには

2012年07月27日

 竹中平蔵さんの『竹中式イノベーション仕事術 「楽には生きられない日本」で闘う12の力』より引用します。

 ここで改めて気づくのは、誤った情報を与えたり、誤った判断の基準しか提示できないような情報源や友人は、無視することが重要だという点です。役に立たない本は、いくら読んでも役に立ちません。時間は有限であり、だから「馬鹿は相手にしない」という割り切りが必要なのです。
 情報力を高める術を一言でいえば、結局「馬鹿は相手にしない」ということになるのかもしれません。

                『竹中式イノベーション仕事術』より引用


 バッサリと切るところが竹中さんらしいですね・・・・・・
 (赤字の部分は本文でも赤字になっているところです。)

 私は「馬鹿は相手にしない」とまで言えるような立場にはおりませんが、情報があふれている現代においては、情報を選ぶことは大変重要ではないかと思います。

 偏った思想や特別な立場にいる人の話はそういう前提で拝聴するのが当然ですが、一般的に中立と思われている新聞やテレビの報道などにも独自の傾向がありますから、そのまま鵜呑みにしてしまうのはいかがなものかと思います。

 テレビだけを見ていると、その報道すべてをだらだらと受けいれてしまうことになります。

 テレビに出てこない大切な情報があっても、大切なものではないと考えてしまう恐れもあります。

 例えば、三面記事に載るような事件の詳細を朝一番から知ることに意味があるかどうかです。

 私は最近テレビを見ないので朝から心がざわついたり、暗くなることがありません。三面記事の詳細が知りたい場合には週刊誌を読みます。
 
 みなさまもどうぞご参考になさってください。
 
  


 参考文献:『竹中式イノベーション仕事術』 竹中平蔵 (幻冬舎)
 
  

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『入社3年で結果を出す人、出せない人』を読んで

2012年07月17日

 丸茂喜泰さんのご著書『入社3年で結果を出す人、出せない人』を拝読いたしました。

 丸茂さんは1976年生まれ、管理者養成学校、人材派遣会社、コンサルティング会社を経て、現在は人材育成事業を行なうトレーニングカンパニーの代表取締役社長を務めておられます。
 人材派遣会社やコンサルティング会社では、任されたチームを全国上位に引き上げ、優れた営業成績を残されてきたそうです。

 この本は31の事柄について「結果を出す人」と「結果を出せない人」の行動の比較がされています。題名の通り、入社して間もない新人に向けて書かれた本です。
 
 「結果を出す人は、質問する。結果を出せない人は、勝手にやる。」の節より引用いたします。
 
 自分が「何でも全部わかっている」という、むだなプライドは、あなたの成長をじゃまするだけ。
 そのプライドを捨て、素直に真摯に「わからないのですが(私はこう思っているのですが)その理解で合っていますか?教えてください!」という人の方が、数倍「こいつはやる気があるな」と思うし、「もっと教えてやろう、育ててやろう」と思うものだ。

            『入社3年で結果を出す人、出せない人』より引用



 全くその通りですね。上司の立場から言いたいことがよく表現されています。

 最後の章は付録として「明日から見違えるように変わる」ための具体的な行動が紹介されています。

 それは以下の四つの行動です。


 あいづちを打つ
 こだわる
 考える
 本を読む


 丸茂さんは、あいづちを打つことを「頭を垂らす」のと同じこととしてとらえておられます。
 
 しかし、世の中の半分の人はたとえ相手の話に納得していても、意図してあいづちを打たない。
 なぜかって?さっきも言ったように、人は頭を垂らすのが嫌だからだ。
 そうしているうちに、あいづちを打たなくなるのが当然になる。

           『入社3年で結果を出す人、出せない人』より引用

 
 あいづちが頭を下げるのと同じことだという指摘にはハッとしました。

 新人であってもそうでなくても、人の話をあいづちなしで聞いたとしたら、不遜な態度で聞いていることになると思ったからです。

 新入社員に読んでほしい本です。
 
 どうぞみなさまもご参考になさってください。

  


 参考文献:『入社3年で結果を出す人、出せない人』 丸茂喜泰 (明日香出版社)
 

  

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年をとるほど重みを増す

2012年07月16日

 年をとるほど重みを増す・・・・・・といっても、体重のことではないんですよ。

 竹中平蔵さんの『竹中式イノベーション仕事術 「楽には生きられない日本」で闘う12の力』より引用します。

 「もう私にはあまり時間がない」となったときに、逆に「年齢を言い訳にするな」ということです。というのも、残された時間というのは、後になればなるほど重みが増すわけですから「人生も残り30年くらいだから、もういいよ」などと言ってはいけないのです。
 時間の重みはどんどん増していきます。ですから年齢を言い訳にせずに貴重な時間だからこそ思い切ってやれ、と伝えたいのです。そういう観点からすると、年齢を言い訳にせず、遅咲きの成功を果たした事例は世の中にたくさんあります。

                『竹中式イノベーション仕事術』より引用


 まだまだいけるぞ、と元気が出ます。思い立った日からスタートすればいいのです。

 確か、同じようなことを佐々木常夫さんが述べていたような気がします。

 記憶をたどって『働く君に贈る25の言葉』をめくってみます。

 ありました!
 
 佐々木さんは若い部下に「3年でものごとが見えてくる、30歳で立つ、35歳で勝負は決まり」と言い続けてきたそうですが、まれに40代後半からじっくり伸びてくる人がいるといいます。

 普通の人は40歳を過ぎると、努力をしなくなり、「それなり」にとどまるようになるのですが、彼らは努力をすることをやめません。何歳になっても若いころと同じように、仕事や人生にひたむきに取り組むのです。
 こういう人は強い。逆境にあっても、冷や飯を食わされても、へこたれずにがんばり続ける。そして、一歩一歩、歩み続けて、気が付いたらとんでもない高みに到達しているのです。

                『働く君に贈る25の言葉』より引用

 
 これもいいですね。

 全国の同世代のみなさま、ともに前進しましょう!!!
 
  


 参考文献:『竹中式イノベーション仕事術』 竹中平蔵 (幻冬舎)
 
  

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『竹中式イノベーション仕事術』を読んで

2012年07月14日

 竹中平蔵さんの『竹中式イノベーション仕事術 「楽には生きられない日本」で闘う12の力』を拝読いたしました。

 竹中さんは小泉内閣で経済財政担当大臣、金融担当大臣、郵政民営化担当大臣、総務大臣などを歴任され、現在は慶応義塾大学総合政策学部教授、パソナ取締役会長などいくつものお役職を兼任されています。

 以前、少し似た内容の『竹中式マトリクス勉強法』というご本をご紹介したことがあります。
 参考ブログ:「竹中式生き方 自分はできるはず!」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e193370.html
 
 副題に説明されている「闘う12の力」とは以下のものです。

 プロデュース力
 熱心力 
 基本力
 判断力
 情報力
 洞察力
 結合力 
 徹底力
 切り捨て力
 健康力とリリース力
 サポーター力
 達観力

 聞き慣れない力もありますね。これらの一つの力が一つの章となっています。
 
 竹中さんはこの本を「人生や仕事に対しいかに挑戦し人生を豊かに生きるか、そのきっかけになればいい」という思いで書かれたのだそうです。
 
 マスコミや周りの人びとに何を言われようとも自分の考え方を貫く力強さや小泉元総理との信頼関係は以前と全く変わっておらず、行間から感じることができました。

 結合力「組み合わせが力を生む」の章に、成功体験を捨てることの大切さが述べられていました。

 意識しなければならないのは、ミドルエイジ・シンドローム、つまり「中年症候群」です。人は年を重ねるに従って、だんだん新しいことに挑戦するのが億劫になってきます。ある程度の年齢になると、それなりの成功体験もあります。それは大学に入学して、有名企業に就職したという小さな成功体験であっても、それを失うことに憶病になってしまいます。

               『竹中式イノベーション仕事術』より引用


 私は45歳ですが、友人たちと話していると「もうこのままでいいや・・・・・・」という言葉も聞くようになりました。

 少しさみしい感じがします。

 体の衰えには抗えないでしょうが、若いときのチャレンジ精神は失いたくないものです。竹中さんの文章を読んで、強くそう思いました。

 みなさまもぜひご参考になさってください。
 
  


 参考文献:『竹中式イノベーション仕事術』 竹中平蔵 (幻冬舎)
 
  

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交渉に勝ち負けはない

2012年07月08日

 山﨑武也さんの『なぜあの人には「味方が多い」のか』より引用いたします。

 交渉は合意に到達するのが目的であることを忘れてはならない。相手を徹底的に遣り込めてしまったのでは、交渉の場から逃げていってしまうかもしれない。それでは交渉を始めた意味もなく、時間とエネルギー、それに金も無駄に使った結果になる。
 交渉相手を敵対視するのは間違っている。自分の利益を、その程度に差があるとはいうものの、確保させたり実現させたりしてくれる相手であるから、自分の「味方」であるといわなくてはならない。

             『なぜあの人には「味方が多い」のか』より引用

  
 交渉や議論の場において丁々発止のやり合いは必要だと思います。さまざまな意見を交わしあううちに新しいアイデアが出てくることもあるからです。

 しかし、あまりも議論に熱が入りすぎると、成果をまとめることよりも、自分の主張を押しとおすこと、相手を遣り込めることに力が入ってしまうことがあります。

 そうなると、価値観の戦いになってしまいます。

 そのときの一時的な熱に飲まれて、冷静な判断を失い、議論に勝つことに力を注ぐのは、目的と手段を履き違えているというものです。

 相手が社内の人であろうと社外の人であろうと、議論の結果は、お互いにWIN-WINの関係になることです。

 山﨑さんの指摘されている「相手も味方だ」という意識を忘れないようにしたいと思います。


  


 参考文献:『なぜあの人には「味方が多い」のか 一流の気くばり仕事術』 山﨑武也 (PHPビジネス新書)
 

 参考ブログ:
 「また誘ってくれるように頼む」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e1046534.html

 「自分にしか分からない仕事」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e1046021.html

 「自分の善行は隠す」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e960914.html

 「一緒に食事をすると」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e959573.html
 
 「良薬は口に苦し」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e830130.html

 「清潔感とは」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e829432.html

 「遅刻することは」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e818827.html

 『なぜあの人には「味方が多い」のか』を読んで
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e1015758.html

 「お断りするときには」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e1019830.html

 「自分にしか分からない仕事」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e1046021.html
  

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『記録するだけでうまくいく』を読んで

2012年07月02日

 佐々木悟さんと富さやかさんの共著『記録するだけでうまくいく』を拝読いたしました。

 この本はスマートフォンを使ったライフログの付け方を教えてくれるもので、具体的なアプリや使い方などもたくさん紹介されています。

 ライフログとは自分の生活を記録しておくことです。日記よりももっと細かく行動を記録するものです。2012年のいま、ノートに手書きで記録しなくてもスマートフォンを使うことで簡単にいろいろな記録をとることができるのです。

 前にも同じような内容の本(『たった一度の人生を記録しなさい』)をご紹介したことがあります。私はその本をきっかけに昨年の暮れからライフログらしきものを取り始めました。

 『たった一度の人生を記録しなさい』を読んで
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e882769.html
 
 
 では、ライフログをとると何の役に立つのでしょうか。この本では6つのメリットが紹介されています。

 ①体験を再生できる。
 ②記憶力がよくなる。
 ③仕事に役立つ
 ④習慣をつくり、自分の成長につながる
 ⑤体験を共有できる
 ⑥整理できる

               『記録するだけでうまくいく』より引用     

  
 私にはまだここまでのメリットは分かりませんが、記録しておけば後で楽しいかな~という程度の軽い気持ちでやっています。

 こういう本が出るたびに新しくて便利な方法やアプリが紹介されるので、使う側としてはついていくのが大変です。

 でも、面倒くさがらずにやってみようと思います。この本でも、FLAVA、miilなどのアプリを知り、ダウンロードしてみました。

 みなさまもどうぞご参考になさってください。

  


 参考文献: 
 『記録するだけでうまくいく』 佐々木正悟 富さやか (ディスカヴァー・トゥエンティワン)
 

  

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また誘ってくれるように頼む

2012年06月29日

 山﨑武也さんの『なぜあの人には「味方が多い」のか』より引用いたします。

 パーティーや食事などの何か楽しいことに誘われて断らなくてはならないときには、また誘ってくれるように頼むのを忘れてはならない。そのようにして、自分が参加できない残念さを強調しておくのである。にべもなく断ったのでは、まったく関心さえもないものと判断されて、二度と誘ってはもらえなくなる。
 未練を残した風情を醸し出すことによって、人間関係の縁が切れないようにしておく。

             『なぜあの人には「味方が多い」のか』より引用

  
 私の先輩の中には、知人を会合などに誘う場合「二度断られたら次は誘わない」とおっしゃっる方がおられます。

 優しい気持ちで後輩を誘ってくださる訳ですし、誘うという行動にも力と手数がかかっているわけですから、先輩がそうおっしゃるのは無理もないと思います。

 私も二度続けてにべもなく断られたら「自分のことは嫌いなのだな」と考えてしまうと思います。

 お誘い頂いたら、まずは誘って頂いたことについて、深く感謝をしたいと思います。

 次にその誘いに応じるのか、お断りするかをはっきりします。興味がなかったり、行きたくない場合はお断りするのも立派な選択です。

 行きたいのに都合で行かれない場合には、ご紹介した文章のように、行かれない残念さを強調すべきです。これは相手に対する礼儀でもあると思います。私もこの点にはとても気をつけています。

 かつては自分の考えで、お断りしたこともいくつかありました。誘って頂いたいたみなさまにはがっかりさせてしまって、大変申し訳なかったと思います。

  


 参考文献:『なぜあの人には「味方が多い」のか 一流の気くばり仕事術』 山﨑武也 (PHPビジネス新書)
 

 参考ブログ:
 「自分にしか分からない仕事」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e1046021.html

 「自分の善行は隠す」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e960914.html

 「一緒に食事をすると」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e959573.html
 
 「良薬は口に苦し」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e830130.html

 「清潔感とは」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e829432.html

 「遅刻することは」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e818827.html

 『なぜあの人には「味方が多い」のか』を読んで
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e1015758.html

 「お断りするときには」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e1019830.html

 「自分にしか分からない仕事」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e1046021.html
  

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自分にしか分からない仕事

2012年06月28日

 山﨑武也さんの『なぜあの人には「味方が多い」のか』より引用いたします。

 書類であれ物であれ、その人がいなかったらどうなっているかわからない状態になっているときは、組織の中では仕事ができない人であると決めつけていい。
 自分にしかわからないような仕事の仕方をしている人がいる。意識してであれ無意識のうちにであれ、自分の仕事をほかの人が代替できないようにしているのだ。だが、どのような仕事でも、やればできる人がどこにでもいる。有能なリーダーが急死したり突然やめたりしても、それで組織が駄目になる例は極めて稀である。

             『なぜあの人には「味方が多い」のか』より引用


 かつて長期に欠勤せざるを得ない人がでたときに、その人が担当していた仕事が滞ってしまったことがありました。病気や家庭問題など、どうしても会社を休まなくてはいけないときはあります。そのことは致し方のないことです。
 
 問題は、会社としてその人物が休んだことによって、仕事が止まってしまっていいのか、ということです。

 会社としては、休んで失われた部分を組織で補完し、対応していかねばなりません。

 そのことをきっかけとして、仕事の内容が誰にでもわかるように、表と文章に表わし、何がどう進んでいるのかがその人でなくても分かるようにしました。

 自分の仕事を守るため、あるいは保身のために意識的に仕事のやり方を隠していたとしたら悪質ですが、そんな人はそうそういないでしょう。

 ほとんどの場合は、無意識のうちに自分で抱えてしまっている、自分で整理ができていない、というところに原因があります。

 組織で仕事をしているのであれば、自分の仕事が分かるようにしておくのも仕事の一つなのです。組織としてもそういう仕組みをつくらねばなりません。

  


 参考文献:『なぜあの人には「味方が多い」のか 一流の気くばり仕事術』 山﨑武也 (PHPビジネス新書)
 

 参考ブログ:
 「自分の善行は隠す」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e960914.html

 「一緒に食事をすると」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e959573.html
 
 「良薬は口に苦し」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e830130.html

 「清潔感とは」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e829432.html

 「遅刻することは」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e818827.html

 『なぜあの人には「味方が多い」のか』を読んで
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e1015758.html

 「お断りするときには」
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『ノマドライフ』を読んで

2012年06月17日

 本田直之さんのご著書『ノマドライフ』を拝読いたしました。

 副題に「好きな場所に住んで自由に働くために、やっておくべきこと」とあります。

 その副題に違わず、本田さんは2011年、ハワイで6割、日本で4割、その他の国で2割を過ごしたとのこと。飛行機で18往復、月に一回以上どこかに移動したのだそうです。

 この本はなぜノマドライフを送るのか、どうしたらノマドライフを送れるのか、具体的に教えてくれます。

 一般的には、ノマド(遊牧民)的に生きるだなんて、事業に成功してまとまったお金を持っている人や、リタイヤして時間のある人がすることだろうと思われています。
 この本には普通の会社員がその仕事を保ちながらだんだんとノマドに移行していく方法が紹介されているのです。

 ノマド=「どこでも仕事ができる」というイメージかもしれませんが、それだと、たとえば東京の仕事をいろいろなところに持っていく感じがします。そうではなくて、わたしにとってノマドとは「どこでもビジネスができる」という感覚です。自分が行く先々で、あるいは行き先をからめながら、いろいろなところでビジネスを起こすイメージです。

                     『ノマドライフ』より引用


 私が気になったのはChapter2の『「会社の素晴らしい仕組み」を愛してはいけない』という節です。

 会社の中で活躍していても、その会社を辞めてしまったら同じような成果が上がらないという人がいるそうです。
 その原因は、会社のブランドや仕組みがしっかりしていたからです。その枠組みの中で仕事をしていたからうまくいっていたというわけです。

 なぜなら、店舗での彼の成果は、きっち出来上がった会社の仕組みがあってはじめて、上げることができたものだったからです。お店の中では非常に優秀で、成果も出しているのですが、いざ外に出てチャレンジしてみると、うまくいかない。会社の優れた仕組みに順応して成果を出してきた優等生の悲劇でした。

                     『ノマドライフ』より引用


 これは確かにその通りだと思います。

 本田さんは、だからこそ会社を愛するだけでなく、何かを学び取る貪欲さが必要だと述べています。
 
 私なりに経営者側から考えますと①一般の人に優れた成果を出させることのできる会社の仕組みが素晴らしい②その仕組みをよく理解し実践できる社員が素晴らしい、といえます。
 
 人材募集に苦労する中小企業にとっては、会社の仕組みの中とはいっても運営できる人はありがたい存在です。

 これ以上のことができる人は自分で起業し、経営者になれる人ではないでしょうか。

 つまり、ノマドライフを構築できる人とは、起業して成功する人と同義だな、と感じました。

 みなさまもどうぞご参考になさってください。

  


 参考文献: 
 『ノマドライフ 好きな場所に住んで自由に働くために、やっておくべきこと』
                           本田直之 (朝日新聞出版)
 

 参考ブログ:
 ノマドについて
 「『クラウドHACKS!』を読んで」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e732619.html
 
 本田直之さんの本について
 『リーディング3.0』を読んで
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e727697.html

 「人生を競争しない」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e514342.html

 「ゆるい生き方」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e506526.html
  

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お断りするときには

2012年05月26日

 何かを頼まれてお断りせざるを得ない場合、相手に対して心苦しいものですね。

 山﨑武也さんの『なぜあの人には「味方が多い」のか』には次のようなことが述べられていました。

 断るときには、きっぱりと直ちに断るというのが原則である。その際には、その理由をできるだけ簡潔に言うのが親切だ。くどくど言い訳がましい理由を並べ立てるのは、つまらない憶測も呼ぶし未練がましくもあって、よくない。あとは、申し訳ないとか残念だとか言うに留めておく。
 いずれにしても、断るのは、多かれ少なかれ相手の期待を裏切ることであるから、謝るという気持ちも、これも多かれ少なかれ示して伝える必要がある。相手の気持ちを思いやるのだ。

             『なぜあの人には「味方が多い」のか』より引用


 相手に申し訳ないという気持ちから、お断りの返事を遅らせたり、決断をあいまいにしておくのは、かえって相手に迷惑をかけてしまうことになるのだと思います。
 はっきりしないことで、相手にもっと申し訳ないことをしてしまっているのです。

 決断した時点でYesかNoか申し上げるのが相手にとっても自分ににとってもよいことだと思います。

 自分の経験で考えてみると、いままで迷ってしまったのは、お願いされたり、誘われたりしたことの内容や構成するメンバーなどがよく分からない場合でした。
 誘ってくださった人物をよく知らなかった場合も、決断できず考えてしまいました。

 この場合は分かるまでよくお聞きしてから判断すればよかったのだろうと思います。

 自分の行いを思い出して反省した次第です。

  


 参考文献:『なぜあの人には「味方が多い」のか 一流の気くばり仕事術』 山﨑武也 (PHPビジネス新書)
 

 参考ブログ:
 「自分の善行は隠す」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e960914.html

 「一緒に食事をすると」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e959573.html
 
 「良薬は口に苦し」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e830130.html

 「清潔感とは」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e829432.html

 「遅刻することは」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e818827.html

 『なぜあの人には「味方が多い」のか』を読んで
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e1015758.html

  

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食事の際の気配り

2012年05月24日

 先日、ある有名な先生にお昼のお食事をごちそうになる機会がありました。お料理は和食御膳です。

 その先生と少人数で食事をするのは初めてでした。
 
 この機会にこそと思い、食事をしながら認めていた質問をしているうちに、ふと先生の食事を見ると、私よりもだいぶ進んでおられるのに気がつきました。

 ハッとして、食事のスピードを上げた次第です。

 山﨑武也さんの『なぜあの人には「味方が多い」のか』には次のようなことが述べられていました。

 二人だけであれ大勢の場合であれ、同じテーブルについた人は、全員の前に料理が置かれてから手をつけ始めるのがマナーである。さらに、食べるスピードが同じになるようにする。自分だけさっさと食べ終わって、ほかの人が終わるまで待っているというのはよくない。また、自分がしゃべっていて、食べるのが遅くなり人を待たせるのもよくない。皆が食べ終わるのが同時になるのが理想的だ。
 会食も協同作業である。相手の食べ方を見ながら、自分のスピードを合わせていく。

            『なぜあの人には「味方が多い」のか』より引用

 
 食事はなるべく同じスピードで食べていくのがマナーで、自分だけ早かったり遅かったりするのは相手に失礼になるだろう、とは思っていましたが、山﨑さんはまさにそのことを指摘されていたわけです。

 初対面の方や若い人たちと食事をしたときに、食べるのが遅かったり、手をつけていないものがたくさんあったりすると「食事がおしいくないのかな?」「嫌いなものがあったのかな?」と心配してしまいます。
 逆に、お皿がサービスされるなり、バクバクと猛スピードで食べられてしまうと「いいね!」とは思いますが「量が足りないのではないか?」「何か追加した方がよいだろうか?」という心配が出てきます。

 特に招待されている側のときには、一緒にいる人を楽しませるように食べるべきであって、心配や不安にさせるような食べ方は、マナーに反しているのです。
 
 そこまでいろいろ考えなくても・・・・・・と思われるかもしれませんが、そこまで考えて相手に配慮できるのは日本人のよいところではないでしょうか。
 
  


 参考文献:『なぜあの人には「味方が多い」のか 一流の気くばり仕事術』 山﨑武也 (PHPビジネス新書)
 

 参考ブログ:
 「自分の善行は隠す」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e960914.html

 「一緒に食事をすると」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e959573.html
 
 「良薬は口に苦し」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e830130.html

 「清潔感とは」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e829432.html

 「遅刻することは」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e818827.html

 『なぜあの人には「味方が多い」のか』を読んで
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e1015758.html

  

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『なぜあの人には「味方が多い」のか』を読んで

2012年05月22日

 東京駅構内のHINT INDEX BOOKで、山﨑武也さんの『なぜあの人には「味方が多い」のか』を購入いたしました。

 以前、人に薦められて読んだ山﨑さんの『人望の研究』がとてもよい本でしたので、山﨑さんの名前を見ただけでこの本もぜひ読んでみたいと思い、すぐ手にとりました。

 山﨑さんは1935年、広島生まれだそうです。ということは、今年、77歳になられるのですね。国際業務に携わりながら、著作にも積極的に取り組まれているビジネスコンサルタントです。

 この本は、大先輩の話をお聞きするという態度で読むのにふさわしいです。古いと感じる面もありますが、そういうところは自分が経験しえなかったこととしてありがたく傾聴すべきですし、大変含蓄のある内容だと思います。

 山﨑さんは自慢話について次のように述べています。

 自慢話については、満足するのは本人だけである。聞いている人たちは、表向きは同調しているように見えても、内心は苦々しく思っていたり辟易した気分になっていたりする。皆、話が早く終わることのみ願っているのである。にもかかわらず得々として語っているので、人に嫌がられても仕方がない。

            『なぜあの人には「味方が多い」のか』より引用

 
 私も自慢話がときどき出てしまうことがあるので気を付けたいです。

 自慢になる話が説明をする具体例として適切なので、どうしても紹介したいと思う場合がある。そんなときは、その話の主人公を自分自身ではなく、誰かほかの人にすり替えればいい。親友だとか知人で常に世話になっている人だとか言っておけば、頭のいい人がいるものだと思われて、人々も素直に実例の一つとして聞いてくれる。

            『なぜあの人には「味方が多い」のか』より引用


 これはなるほど!と思いました。
  
 社員たちに話をするときも、他人の実例として紹介すれば「なんだ、また社長の自慢話か・・・・・・」と思われることなく、より真剣に聞いてくれるような気がします。

 相手がどういう立場の人であっても、言いたいことを理解させて浸透させるためには、聞いている方々の気持ちを考えて話すことが大切なのです。         

  


 参考文献:『なぜあの人には「味方が多い」のか 一流の気くばり仕事術』 山﨑武也 (PHPビジネス新書)
 

 参考ブログ:
 「自分の善行は隠す」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e960914.html

 「一緒に食事をすると」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e959573.html
 
 「良薬は口に苦し」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e830130.html

 「清潔感とは」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e829432.html

 「遅刻することは」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e818827.html

  

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『仕事が速い人が必ずやっている整理の習慣』を読んで

2012年05月20日

 篠塚孝哉さんのご著書『仕事が速い人が必ずやっている整理の習慣』を拝読いたしました。

 篠塚さんは1984年東京生まれ、東洋大学卒業後、ワシントン州立大学へ留学、帰国後、リクルートに入社されました。旅行カンパニー営業部に配属され、全国の営業部でMVP、新規事業コンテストで準グランプリを受賞されたそうです。
 2011年にLoco Partnersを設立、ホテル、旅館、行政団体向けにコンサンルティングやセミナーなどの事業を展開されています。

 この本は仕事の時間を短縮する整理術についてまとめたものです。さすがリクルート出身の方です、非常にスマートに仕事をまとめておられます。

 リクルート入社当時の篠塚さんは、終電に乗ることを仕事のタイムリミットにしていたそうです。

 当時、同じ部署に同期入社のF君という人がいました。彼は私とまったく同じ仕事をしているにもかかわらず、20時前にはいつも会社を出て、さまざまなコミュニティや飲み会などに参加し、夜の時間を自分に投資していました。それなのに営業の成績は新人のなかではつねにトップ、誰からも一目置かれる存在でした。
 私の方が、毎日遅くまで頑張っているはずなのに・・・・・・。いったい、私と彼では何が違うのだろう?といつも疑問に思っていました。しかし、この頑張っているという意識こそが効率が上がらない大きな原因だったのです。

          『仕事が速い人が必ずやっている整理の習慣』より引用

 

 仕事にかける時間と成果は比例しないということに気がついた篠塚さんは、仕事を整理する工夫を考えるようになったそうです。

 興味深かったのは、仕事を中途半端で切り上げるという考え方です。

 「20:80の法則」というものがあります。80%の成果に到達するための時間は、仕事全体の20%、残りの80%の時間をかけても、あとは20%しか成果は上がらないという法則です。
 私は、残り80%を使って100%の仕事を目指すのではなく、その時間を他の仕事に振り分けるべきだと考えています。

           『仕事が速い人が必ずやっている整理の習慣』より引用

 
 これは、いい加減な仕事をするということはなくて、「自分の美学」もしくは「自分だけの基準」で詰めすぎないということだと思います。自分の基準で詰めた仕事は自分にとっては喜びであっても、相手には理解してもらえないこともあるからです。

 私は中途半端ということがなかなかできなくて、細かく詰めてしまうタイプの人間ですので、こういう考え方は新鮮でした。これも一理あると思います。

 篠塚さんは「5分以内でできる仕事は、きた瞬間に終わらせる」というルールをもって仕事をされているそうです。私も同じことをしておりました。

 5分以内でできる仕事とはつぎのようなものです。

 電話連絡をしたり、メールやFAXを返信、チェックする作業

 タスク自体を整理する作業

 事務書類を書いて提出する作業

 仕事に必要なニュースをチェックする作業

        『仕事が速い人が必ずやっている整理の習慣』より引用


 こういうのは、すぐに終わらせた方がよいですね。保留状態のものは少なければ少ないほど安心です。

 この他にも、PCを効率的に使えるソフトやスケジューリングの方法などいろいろな技が紹介されています。

 どうぞご参考になさってください。

  


 参考文献:『仕事が速い人が必ずやっている整理の習慣』 篠塚孝哉 (かんき出版)
 
  

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