竹中式生き方 自分はできるはず!

2009年01月01日

 竹中平蔵先生は小泉政権の下で金融担当大臣、郵政民営化担当大臣、総務大臣などを歴任された経済学者で、現在は慶応義塾大学の教授を務めておられます。
 マスコミや評論家などから、さまざまな経済問題の元凶であると批判をされ続け、かつてテレビの討論番組で、疲れ切った表情で辛そうながらも、堂々とご自分の主張をされていたことを思い出します。
 私はその批判の論調に一概には同意できず、よい成果もあると考えておりますが、その根拠については長くなりますので、ここでは省略致します。

 私の本年の読み初めは、竹中先生のご著書、『竹中式マトリクス勉強法』でした。この本を読むと、テレビで拝見した様子の通り、改革推進の中心人物として精神的に相当苦労をされていたのだなとわかる箇所がいくつもあります。
 
 論理明快な経済学者であられるのに、意外にも啓発的な文章も書いておられます。

 努力を支えるものとして、志を持つ、夢を描くとともに大切なのが、「自分は必ずできるはず」と信じること、諦めないことです。つまり、努力するにはある程度楽観的であることも大事。そうでない限り、頑張る勇気が湧かないからです。たとえ、能天気と言われても、「自分はできる」と思い込むことは非常に重要です。

                  『竹中式マトリクス勉強法』より引用


 この部分は、私が以前ブログでご紹介しました西田文郎先生の考え方と似ていませんか。
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e179697.html

 最後の章で、「高め合いのネットワーク」をもつことを提案されています。これは、自分一人がどうなるかということではなく、社会がよくなるためにはどうしたらいいかを求める志をもった仲間が、切磋琢磨し合う場のことだそうです。こうしたネットワークをもつと、仲間同士がいい意味でのライバル意識をもち、一方で、励まし、勇気づけあう心の支えになるのだそうです。

 この部分は以前ブログで紹介しました稲盛和夫さんの他人の幸せのために行動するという考え方に通ずるところがあります。
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e192833.html

 こういうネットワークをもつためには、友人に対しても、よい意味での排他性を発揮してもよいのではないか、と言います。
 竹中先生らしい合理的で厳しい部分です。しかし、人生において大義を成し遂げるためには、そういう場面を迎えるときがくるかもしれません。
 社会の役に立つために行動しようという強い想いがあるのならば、自分の楽しみは後回しにして、大義に向かって進んでいくのが第一義ではないかと思います。

 私の友人たちには、立派な人物ばかりでいつも本当に助けてもらっています。今年は、より高い使命感をもって、お互いの人生を高め合う関係をつくっていこう!と刺激を受けました。

 何か大きなことを成し遂げた人は、他人に示すことのできる確固たる生き方をもっているものです。この他にも竹中先生の処世術がたくさん出てきます。勉強法を学ぶ本というより、竹中先生の生き方を知る本として読まれると面白いです。

 参考文献:『竹中式マトリクス勉強法』竹中平蔵(幻冬舎)
 

 Hitoshi Yonezu at 15:20  | Comments(0) | 読書感想

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