『ノマドライフ』を読んで

2012年06月17日

 本田直之さんのご著書『ノマドライフ』を拝読いたしました。

 副題に「好きな場所に住んで自由に働くために、やっておくべきこと」とあります。

 その副題に違わず、本田さんは2011年、ハワイで6割、日本で4割、その他の国で2割を過ごしたとのこと。飛行機で18往復、月に一回以上どこかに移動したのだそうです。

 この本はなぜノマドライフを送るのか、どうしたらノマドライフを送れるのか、具体的に教えてくれます。

 一般的には、ノマド(遊牧民)的に生きるだなんて、事業に成功してまとまったお金を持っている人や、リタイヤして時間のある人がすることだろうと思われています。
 この本には普通の会社員がその仕事を保ちながらだんだんとノマドに移行していく方法が紹介されているのです。

 ノマド=「どこでも仕事ができる」というイメージかもしれませんが、それだと、たとえば東京の仕事をいろいろなところに持っていく感じがします。そうではなくて、わたしにとってノマドとは「どこでもビジネスができる」という感覚です。自分が行く先々で、あるいは行き先をからめながら、いろいろなところでビジネスを起こすイメージです。

                     『ノマドライフ』より引用


 私が気になったのはChapter2の『「会社の素晴らしい仕組み」を愛してはいけない』という節です。

 会社の中で活躍していても、その会社を辞めてしまったら同じような成果が上がらないという人がいるそうです。
 その原因は、会社のブランドや仕組みがしっかりしていたからです。その枠組みの中で仕事をしていたからうまくいっていたというわけです。

 なぜなら、店舗での彼の成果は、きっち出来上がった会社の仕組みがあってはじめて、上げることができたものだったからです。お店の中では非常に優秀で、成果も出しているのですが、いざ外に出てチャレンジしてみると、うまくいかない。会社の優れた仕組みに順応して成果を出してきた優等生の悲劇でした。

                     『ノマドライフ』より引用


 これは確かにその通りだと思います。

 本田さんは、だからこそ会社を愛するだけでなく、何かを学び取る貪欲さが必要だと述べています。
 
 私なりに経営者側から考えますと①一般の人に優れた成果を出させることのできる会社の仕組みが素晴らしい②その仕組みをよく理解し実践できる社員が素晴らしい、といえます。
 
 人材募集に苦労する中小企業にとっては、会社の仕組みの中とはいっても運営できる人はありがたい存在です。

 これ以上のことができる人は自分で起業し、経営者になれる人ではないでしょうか。

 つまり、ノマドライフを構築できる人とは、起業して成功する人と同義だな、と感じました。

 みなさまもどうぞご参考になさってください。

  


 参考文献: 
 『ノマドライフ 好きな場所に住んで自由に働くために、やっておくべきこと』
                           本田直之 (朝日新聞出版)
 

 参考ブログ:
 ノマドについて
 「『クラウドHACKS!』を読んで」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e732619.html
 
 本田直之さんの本について
 『リーディング3.0』を読んで
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e727697.html

 「人生を競争しない」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e514342.html

 「ゆるい生き方」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e506526.html

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