断る技術に弱点があると、さまざまなトラブルに巻き込まれやすくなる。面倒事ばかりを押しつけられたり、不要な物を売りつけられたり、返済されることのないお金をせびりとられたり、好きでもない相手と結婚したり。
非行や犯罪にかかわる人のうち、大きな部分を占めるのは、誘いを断れないタイプの人たちである。このタイプの人は、元々それほど悪い人でないのに、いつのまにか犯罪の共犯者になってしまう。
岡田尊司著『マキャベリー的知性』より引用
うまく断ることができるかどうかは、マキャベリー的知性の高さと関係しており、マキャベリー的知性の高い人は見せかけの親しみや同情心に惑わされることなく行動できるのだという。
今まで出会った人を考えてみても、「なんでこの決断をしたの!」「どうしてこんなことしてしまったの!」というようなことがあった人は、寂しがり屋や、寡黙な人や、優し過ぎる人に多いような気がする。
あまりにも相手の利益を考え過ぎていたり、お人よしすぎたり、宗教的な観念が強すぎたり、イエスということに妙な信念をもっていたりすることもある。
そういう人は、犯罪にまで関わってしまう可能性があるのだから、断る技術を身につけたほうがよいだろう。
相手がどんなにやさしく、親しみをこめて接してこようとも、あくまでも内容によって判断し、いやと思うなら、相手の気持ちは考えずに、No!と言ってしまうことだ。
はっきり答えずに先延ばしするのもよくない。次にまた相手から誘いを受ける隙を与えてしまうからだ。
人生でお困りの方は、マキャベリー的知性を高めて、少しだけ「いやな人」になってみてください。
参考ブログ:
「『イエスマン』か?『断る力』か?」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e244292.html
「『マキャベリー的知性』を読んで」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e492017.html
『一人の力に頼った経営』
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e445855.html
『もっと欲しいと思ってしまう心』
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e426085.html
『自国を大国にしたいと思う者は』
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e419142.html
『敬愛か恐怖か』
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e413647.html
『想像力』
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e362320.html
『好きな仲間から離れる』
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e360858.html

参考文献:『マキャベリー的知性』 岡田尊司 (アスキー新書)
Hitoshi Yonezu at 10:00
| 読書感想