白取春彦さんの『頭がよくなる思考術』より引用します。
俗にいう頭のカタイ人は、二つのタイプに大別できる。学校で習ったことが自分の思考の枠になっている人と、世間での経験が思考の枠になっている人だ。どちらも、考え方に枠がはめられているという意味で同じく頭がカタイわけである。
(中略)
この顕著な二タイプの頭のカタさを克服するためのもっとも手っ取り早い方法は、できるだけ多くの本を読むことである。書物は世界である。読書はもう一つの重要な人生体験である。
『頭がよくなる思考術』より引用
学校で習ったことや、最初に入社した会社で学んだことが、良くも悪くもその人の基礎になってしまうということは否めないでしょう。
社会人になってもみごとに、文系の人は文系の考え方をし、理系の人は理系の考え方をしています。私は高校までは理系クラスだったのですが、大学からは商学部ということで文系になりましたので、数字系のことはまあまあ分かるのですが、研究室で実験をするような世界がまったく分かりません。
先日、原子力を専門とする理学博士に放射能の基礎知識を教えていただく機会があったのですが、私にはどうも分かりずらかったです。周りの理系のみなさんを見ると「うんうん」と納得しています。
世間での経験ということをいえば、社会人になりたてのころ、業界にガチガチに染まりきっている先輩を見て純粋に「すごいなあ、仕事ができるのだろうなあ」と尊敬しておりました。
今になれば「なぁんだ、枠にはまりきっていただけだったんだ。」と分かります。
自分のことだけに一生懸命だと、他のことがわからないカタい人間になってしまいそうです。
白取さんは頭のカタを克服するには読書だとおっしゃっています。それには賛同します。
ただ、自分で選んだ本だけを読んでいると、そこでまた自分の偏りが出てしまうような気がしています。私は読む本が相当偏っていると感じています。書店へ行くと小説や科学の書棚を避けて、経済、ビジネス・経営の書棚ばかりに足が向くからです。
「立場の違う人のすすめる本を読んでみる」というのが一つの新しい世界なのかな、と思っています。

参考文献:『頭がよくなる思考術』 白取春彦 (ディスカヴァー・トゥエンティワン)
参考ブログ:
「『頭がよくなる思考術』を読んで」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e846795.html
「他人の思惑」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e847566.html
「雑用は丁寧に」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e847812.html
「やさしさをもって読む」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e857182.html
「感情に酔わない」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e858836.html
「果てのない欲望」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e859883.html
「心配すると」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e862877.html
「自分のしたいことをせよ」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e896996.html
Hitoshi Yonezu at 10:00
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