酔ったときに議論をすると、たいていの場合、
「あ~、やってしまった・・・」
と後悔することになります。
白取春彦さんは、『頭がよくなる思考術』の中で次のように述べています。
思考に適さないのは、酒に酔った頭だけではない。喜びや音楽に酔っているとき、激しい感情に囚われているとき、正常な状態といちじるしく異なる環境に置かれているとき、などの頭も正しい思考ができない状態になっている。
また、睡眠不足、疲労、恨みや憤怒、落胆や失望、満腹や空腹、病気などの状態にあるときも、人間は正しく考えることができなくなっている。
白取春彦著 『頭がよくなる思考術』より引用
酔ったときだけではなくて、感情が揺れているときや体調が悪いときも正しい判断はできなくなってしまうのです。
かつてある事件をきっかけとしてマインドコントロールという言葉が流行ったことがありました。
その頃ある自己啓発セミナーに参加したら、いきなり部屋を暗くされたり、明るくされたり、激しい音楽をかけられたり、恫喝されたり、悲しい物語を聞かされたりといろいろな仕掛けをされました。
これでは、受講生は講師の思うがままになってしまうよなあ・・・と思ったものです。実際のところ、ほとんどの人がマインドコントロールされていました。私も危なかったです。
最近ある会合で二次会に参加させて頂いたときのことです。
別の席に同じ会社らしきグループの方々がおられて、その中の上司だろう人が酔いながらすごい剣幕で部下を怒鳴っていました。
「そんな考え方ではうちの会社は通用しないぞ!!!」
酔っている上司から大声で延々と説教を聞かされるのは辛いことですね。
人を叱ったり、大事な話をするなら、お酒を飲まないほうがいいです。相手に対する礼儀でもあります。
そういうときは正常で理性的な状態でなくてはならないと思います。
お酒でも、音楽でも、絵画でも、景色でも、●●●でも、なにかに酔うときには、楽しいことだけをするようにしたいですね。

参考文献:『頭がよくなる思考術』 白取春彦 (ディスカヴァー・トゥエンティワン)
参考ブログ:
「『頭がよくなる思考術』を読んで」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e846795.html
「他人の思惑」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e847566.html
「雑用は丁寧に」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e847812.html
「やさしさをもって読む」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e857182.html
Hitoshi Yonezu at 10:00
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