情報の遮断

2011年04月15日

 被災されている皆様方に謹んでお見舞いを申し上げます。

 昨日ご紹介しました『人を動かす力 歴史人物に学ぶリーダーの条件』に、P.G.ハマトンの知能についての考え方が紹介されていました。

 知能には、インテリジェンスとインテレクトの二種類があります。
 インテリジェンスというのは、入学試験やIQテストのようにあらかじめ解答が分かっている問題を処理する能力であり、いわば秀才的な頭脳の使い方です。
 一方、インテレクトとは、その時点では誰も答えが分からないものの、五年、十年経って、どれが正解だったか分かってくるような問題が直感的に分かる知能のことです。
 ハマトンの言葉によれば、インテリジェンスとは、一歩一歩、地に足をつけて物事を処理していく「駝鳥の足」のような能力であり、インテレクトとは、大空をはばたいて一気に飛ぶ「鷲の羽」のような飛躍が要求される能力のことだそうです。

 著者の渡部昇一さんは、インテレクトの情報力を強化するためには、情報を遮断するのが効果的で、経営者はたまには二、三週間、一人で山へこもった方が長期的な先行きが分かるようになるのではないか、と述べています。

 私は情報の遮断というところまでは経験したことはありませんが、2009年12月に家のテレビのコンセントを抜きまして、それ以降、少なくとも家では一度もテレビは見ておりません。(DVDやWiiは見ました。)テレビは地デジにも対応しておりません。
 
 そのころ、ニュース番組や情報番組が中立ではなく、いずれかの側の立場にあることや、全体的な視点が欠けていて一部分しか見ていないということに気が付いて、ただ漫然とテレビを眺めていたら、洗脳されてしまうのではないかという危惧を抱きました。そして、あまりにもくだらない番組が多くて、嫌気がさしました。

 最近、中華料理屋さんなどで流されているテレビをちらと見ると、この感覚はより強くなっています。

 インターネットを利用すれば無料で動画も見ることができますし、その他の情報は、信頼するジャーナリストの有料メルマガや、ブログ、週刊誌、書籍などで充分です。

 私の友人は、最近の被災地の大変な状況をテレビで見すぎてしまって、気持ちが落ち込み、気分が悪くなった・・・と言っていたので、しばらくテレビを見ない方がいいのではないかとアドバイスしました。

 被災地の方の苦労を想像することは大切なことで、私も我が身だったら・・・といつも考えておりますが、同じ気持ちになって落ち込んでしまっては、日本全体が沈んでしまいます。

 延々と流される情報をただ受け取っているのはあまりにも無防備です。

 ある程度の情報遮断と、主体的な情報収集を考えるべきときだと思います。
 
 被災地の皆さまに暖かい春が訪れ、一刻も早く平和になることを願っております。

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 参考文献:『人を動かす力』 渡部昇一 (PHPビジネス新書)
 

 参考ブログ:
 『ニュース断ちをする』
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e630474.html
 『テレビを見ないこと』
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e424175.html

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