寛容と非寛容

2011年02月15日

 それに今は一神教のほうが声が高いが、自分たちだけが正しいと信じている人の常で、遅かれ早かれゆりもどしの時期がくる。要するに、「非寛容」で押してきた双方ともが壁に突き当たり、やむをえずにしても、「寛容」に転換する時期が必ずや来るということだ。そのときこそが日本人の柔軟性が活きてくるときだから、われわれ日本人はそのときを、自信をもって待っていればよいのである。

              塩野七生著『日本人へ リーダー篇』より引用




 この文章の「非寛容で押してきた双方」とは、キリスト教、イスラム教のことを指しています。

 塩野さんがこうおっしゃっても、世界各地の紛争のことを考えると、この双方が「寛容」に転換するときが来る、ということをいまはあまり想像できません。

 ただ、人間の一生を考えると、昔はあれだけ怖かったおじさんが今は優しくなった・・・ということはあるのです。

 すべては人間のやっていることです。

 もしやもしや、宗教の指導者たちが少し緩くなって、お互いを認めるようになり、対立が緩和されるときが来るのかもしれない、歴史家がそう言っているんだからなあ・・・と少し明るく前向きな気持ちになりました。

 さて、そのとき、日本が柔軟性を活かせる立場になっているかどうかです。

 骨太でもなく、むしろ骨抜きにされてしまって、特徴もなく、主張もできないような今の状態では、せっかくのチャンスが来ても、存在感を示すことができないのではないだろうか、と心配しております。

 参考文献:『日本人へ リーダー篇』 塩野七生 (文春新書) 
 

 
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