『あたらしい戦略の教科書』を読んで

2010年11月29日

 『あたらしい戦略の教科書』は、ベンチャービジネスの経営者として活躍する酒井穣さんが、経営戦略立案の基本的な考え方や、戦略の実行方法を教えてくれる本です。

 現代の経営戦略とは、トップマネジメントが固めて部下へおろしていくというものではなく、現場に近い各分野の専門家が、ボトムアップ的な方法で、その立案以前の段階から積極的にかかわっていくものだという考え方から、トップマネジメント向けというよりも、現場の管理職に向けて書かれています。

 酒井さんは、優れた目標はそこにいる社員たちのモチベーションを有効に高めることができるものだとし、戦略立案を刺激する優れた目標の条件として以下の5つをあげています。

 

 1.リーダーが設定した目標であること
 
 2.3年程度の期間で到達したい目標であること

 3.背伸びをすればギリギリ届くような高さの目標であること

 4.測定できる目標であること
 
 5.利他性のスパイスが入っていること



 
 この5つの条件は、企業での目標設定を前提にしていますが、3.4.5番についてはどんな目標をたてるにも役立ちそうな条件ですね。

 私の経験によれば、一般社員と個人面談をして具体的な目標を書いてもらうと、4番の測定可能性がかけている人が多いです。
 「がんばります」では目標にならないのです。到達したい場所、状態を具体的に検証できる形にしなければなりません。

 戦略や目標を立てる際の基本的な考え方を知るために役立ちます。トップマネジメントのみなさま方だけでなく、マネージャーのみなさまにも一緒に読んでほしい本です。

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 参考文献:『あたらしい戦略の教科書』 酒井穣 (ディスカヴァー・トゥエンティワン)
 

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