未来をつくるためのアプローチとして、互いに補完関係にある二つの方法がある。
第一に、経済や社会の不連続性の発生と、それがもたらす影響との間のリードタイムを発見し、利用することである。すなわち「すでに起こった未来を利用する」ことである。
第二に、来るべきものに形と方向性を与えるべきビジョンを描き、それを実現することである。すなわち「来るべき未来を発生させる」ことである。
『ドラッカー 365の金言』 3月5日の節より引用
すでに起こった未来・・・ドラッカーの有名な言葉である。
すでに起こった未来は、組織の内部にあるのではなく、社会、知識、文化、産業、経済構造にあるという。
毎日繰り返し、生活をして、仕事をしていると、自分の周りのことだけが世界だと勘違いしてしまうことがある。
確かに、遠い外国からニュースが配信されようとも、すぐには自分の生活が変わるわけではない。
しかし、地球の動き、世界の情勢は、我々の生活に、音を立てないように、静かに、大きな変化をもたらしていく。我々は大きなうねりの中にいるのだ。
あまりに静かにうねっているので、気がついたときはもう遅いということがある。これからもそういうことがよく起こるだろう。
そのときに、人のせい、まわりのせい、環境のせい、政治のせいなどと言わないようにしたい。
そのために、科学技術、文化や芸術、産業経済、世界の政治経済、地球環境などについて、常に興味をもって、眼を向けていたい。
私の関連したブログ:『すでに起こった未来』
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e382212.html

参考文献:『ドラッカー 365の金言』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
Hitoshi Yonezu at 10:00
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