謙譲の美徳と相手の尊大さ

2009年12月27日

 「忍耐と寛容をもってすれば、人間の敵意といえども溶解できるなどと、思ってはならない。」

 「謙譲の美徳をもってすれば相手の尊大さに勝てると信ずる者は、誤りを犯す羽目におちいる。」

 以上は『マキアヴェッリ語録』からの引用です。
 
 国際的な政治や経済の交渉などを見ていると、忍耐、寛容、謙譲だけで対応をしていると、何もできないどころか、逆にすべてを取られてしまうということがよくわかります。

 長年にわたり国際的な戦いを続けてきた国々は、戦いに勝って奪い取ることこそが正義だと考えているようです。

 平和な鎖国時代から、短期間で近代国家に成り上がり、いきなり戦争に入り込んでいって、しかも大負けしたような我が国には、そういう考え方が理解できません。

 日本がいくら謙虚で立派であったとしても、国際交渉では何の役にも立たないのです。 

 某国に技術供与した新幹線も、その国が独自の技術として、もう他国に売り始めたという報道もありました。
 
 忍耐と寛容の精神をもって一生懸命交渉しても、なかなか国益につながらない訳です。

 私は平和を愛しておりますので、だからどうしようということはありませんが、相手を知るために、マキャベリズムは学んでおいたほうがいいですね。
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 参考文献:『マキアヴェッリ語録』
 
 参考ブログ:「『日本語教のすすめ』を読んで」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e364008.html

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