『経営者の条件』第4章「人の強みを生かす」より引用します。この章の最初の部分です。
成果をあげるには、人の強みを生かさなければならない。弱みからは何も生まれない。結果を生むには利用できるかぎりの強み、すなわち同僚の強み、上司の強み、自らの強みを動員しなければならない。強みこそが機会である。強みを生かすことは組織に特有の機能である。
『経営者の条件』 p102より引用
原文では次のように表現されています。
The effective executive makes strength productive.He knows that one cannot build on weakness.To achieve results,one has to use all the available strength---the strength of associates,the strength of the superior,and one's own strength.These strength are the true opportunities. To make strength productive is the unique purpose of organization.
”The Effective Executive” p71
第4章「人の強みを生かす」は、原文では"Making Strength Productive"と表現されています。
第一文の「成果をあげるには、人の強みを生かさなければならない」は、
"The effective executive makes strength productive"です。
「強みを生かす」という言葉には、強みを効果的に働かせる、という意味がこめられているように思えます。
強みとは個人の強みだけを述べているのではありません。
『経営者の条件』における成果とは、組織の成果です。
「強みを生かす」のは、組織に所属するすべての人々の強みを生かして、組織の成果をあげるためです。
そして・・・・・・強みこそが機会である・・・・・・
"These strength are the true opportunities"
機会がないとお嘆きの方、機会は組織にごろごろ転がっているのです。
組織に所属する各人の強みこそ機会です。
ナンバー1でなくても比較的に優位な強みでいいのです。
各人の強みを機会としてとらえているでしょうか。
人の強みを生かさないことは大きな機会損失です。

参考ブログ:強みを生かす
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e1115774.html
参考文献:
『経営者の条件』 P.F.ドラッカー(著) 上田惇生(訳) (ダイヤモンド社)
”The Effective Executive” P.F.Drucker (Harper Business)
Hitoshi Yonezu at 10:00
| ドラッカー