お店を開いている人なら「こんなお店をつくったら繁盛するだろうなあ・・・・・・」と考えることがあるのではないでしょうか。
私もいつも「次にお店を開くなら○○にしよう」「次はこういう商品を出してみよう」と想像をしています。
でも、松下幸之助さんの文章を読んでいたら、こういうのはもしかしたら自分の驕りではないだろうか、販売する側に都合のよいことを頭に描いているだけではないだろうか、と感じてしまいました。
松下幸之助の『道をひらく』よりご紹介します。
だから、自分の仕事は、自分がやっている自分の仕事だと思うのはとんでもないことで、ほんとうは世の中にやらせてもらっている世の中の仕事なのである。ここに仕事の意義がある。
(中略)
仕事が伸びるか伸びないかは、世の中がきめてくれる。世の中の求めのままに、自然に自分の仕事を伸ばしてゆけばよい。
大切なことは、世の中にやらせてもらっているこの仕事を、誠実に謙虚に、そして熱心にやることである。世の中の求めに、精いっぱいこたえることである。おたがいに、自分の仕事の意義を忘れたくないものである。
松下幸之助著『道をひらく』より引用
もしもお客さまが減っているのならば、世の中にやらせてもらっていないということ、つまりお客さまが認めてくださっていない・・・・・・ということです。
私のような途上の者には「○○をしたらうまくいくだろう」と考えること自体がおこがましいのだ、と反省した次第です。

参考文献:『道をひらく』 松下幸之助 (PHP研究所)
Hitoshi Yonezu at 10:00
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