人を変えること

2012年02月05日

 佐藤等さんの『実践するドラッカー」』は[思考編][行動編][チーム編]の三部作になっています。

 どの本もドラッカーの理論が分かりやすく解説されているだけでなく、題名にあるとおり、実践シートというページを通じて、実践できるように導いてくれます。

 さて、『実践するドラッカー」[行動編]』に、ドラッカーの『プロフェッショナルの条件』からの逸話が紹介されていました。

 「自分が何によって憶えられたいか、いまでも考えることはあるかね」というアドルフの問いに対し、シュンペーターはこう答えました。
 「その問いはいまでも、私にとって大切だ。でも、むかしとは考えが変わった。今は一人でも多くの優秀な学生を一流の経済学者に育てた教師として憶えられたいと思っている」
 怪訝な顔をするアドルフを尻目に、シュンペーターはこう続けました。
 「人を変えることができなかったら、何も変えたことにはならないから」

            『実践するドラッカー」[行動編]』より引用


 若いころのシュンペーターが考えていたことは「ヨーロッパ一の美女を愛人にもつヨーロッパ一の馬術家として、そして世界一の経済学者として憶えられたい」だったそうです。

 シュンペーターの考え方の変わりようはすごいですね。

 ドラッカーはこの会話を通じて「真に憶えられるに値することは、人を変えることである」と学んだのだそうです。

 自分を変えるのもなかなか大変だというのに、人を変えるというのは本当に難しいことです。

 私のいままでの短い仕事の経験の中でも、部下が大きく変わってくれたときは本当にうれしかったです。

 若者には大きく変わるチャンスがごろごろあるのに、なかなか気づくことができません。私自分もそうでした。
 いまは経営者として従業員にいろいろな体験をさせてよい方向に変わってほしいといつも願っています。

 私もいままで何人かの人に大きな影響をうけました。身近な人もいれば、話したこともない人も含まれています。私はその方たちを生涯忘れることはないでしょう。本当にありがたいことです。
 
  


 参考文献:『実践するドラッカー」[行動編]』 上田惇生[監修] 佐藤等[編著] (ダイヤモンド社)
 

 Hitoshi Yonezu at 10:00  | ドラッカー

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