日垣隆さんのご著書『つながる読書術』を拝読いたしました。
題名にある「つながる」には次の五つの意味があるそうです。
1.次の本へとつながっていく読書の愉楽
2.読書を通じて人と人がつながる醍醐味
3.読書会を通じて本来出合うことのなかった名著とつながる贅沢な時間
4.無知、未知、無関心な世界と向き合うつながり
5.良かれと思ったことを則行動に移せるか否かというつながり方
日垣さんは本を読む最大の理由は「おもしろいから」だとし、この読書術を通じて、人生をおもしろいものにしてほしい、とまえがきで述べておられます。
私も日垣さんと似たような理由なのですが、読書を通じて人生やビジネスを学ぶよい仲間を増やそうと思って、毎月「ビジネス読書会」を開いております。
どの本を課題図書にするかはいつも悩ましいことです。日垣さんは次のように述べておられます。
働く人が読書会をするという場合、「テーマとする本=ビジネス書」というのが、よくあるパターンであろうと思います。それが悪いとは言いませんが、意欲がある人であれば、ビジネス書のベストセラーの類いは、読書会などせずとも勝手に読んでいます。
ビジネス書はまた、古典と違って読みやすく書かれていますから、通読するのに骨が折れるということもなく、敢えて徒党を組んで読む必要は生じないものです。読書会でビジネス書を取り上げる場合は、ページ数が多く、読むのにいささか骨が折れるものという観点で選ぶのも一つの手です。
『つながる読書術』より引用
これはレベルが高い読書会ですね・・・・・・私はあまり難しくない本、読みやすい本を選んでおりました。少しでも参加者を増やしたいと思っていたからです。
来月の読書会からは、やり方を変更しまして、課題図書を選ぶ人を持ち回り制にしたので、自分からは読むことのなかったであろういろいろな本に出会えるのではないかと楽しみにしています。
この本には、読書会の方法についてたくさんのよいアイデアがありました。事前に宿題としてコメント課題を設定しておくというのも面白いと思いました。
巻末付録の「読まずに死ねない厳選100冊の本」も役立ちそうです。
どうぞご参考になさってください。

参考文献:『つながる読書術』 日垣隆 (講談社現代新書)
Hitoshi Yonezu at 10:00
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