日本人のホスピタリティー

2011年12月22日

 菅下清廣さんの『世界のお金持ちはどこへ投資しているのか?』を拝読いたしました。

 この本は、副題に「新しい富の作り方2012」とありますように、2012年以降どこへ何を投資をしたらよいかをアドバイスしてくれる金融、経済、投資の本です。

 日本人の特徴として面白いことが書いてありましたので、ご紹介いたします。

 世界から見れば、日本人の考え方や行動はかなり異質です。友人や家族でもない相手の気持ちを斟酌し、損してまでその気持ちに応えようとする人間は、世界を見回してもまずいません。 
 (中略)
 これは、日本人がお人好しと揶揄される一面でもありますが、欧米人は、こうした点に底知れぬ気持ち悪さを感じています。
 (中略)
 しかも、その気持ちの悪い日本人は、経済も教育も文化もすべてにおいて遅れている民族と分け隔てなく付き合い、一緒に仕事をし、一緒に食事をとっています。そして、苦もなく信頼関係をつくってしまいます。
 (中略)
 ただし、そのコミュニケーションは、欧米人が得意な相手をやっつけるためのものではなく、相手と一緒に物事をつくりだしていくためのコミュニケーションです。

         『世界のお金持ちはどこへ投資しているのか?』より引用


 菅下さんによれば、日本人のこういった行動は東南アジアの人々に感謝され、高い価値を認められているそうで、温泉旅館や料亭のもつおもてなしのソフトウェアをそっくりそのまま輸出すればいい、と述べておられます。

 もう日本式のサービスの旅館をアジアで始めている企業もありますね。

 一般に日本人は交渉もコミュニケーションも下手だと認識されていますが、少し違う面から見るとそれは強さになりうるのかもしれません。
 
 報道を見るたびに、あるいは実際に旅行や出張などを通じて、アメリカ式や中国式のごり押しの交渉にはうんざりしてしまいます。
 
 我々もイエスはイエス、ノーはノーと言わねばなりませんが、いつでもゴリゴリ交渉できるかといえば、そういう文化はありませんし、出来るかといえば出来ませんし、やりたくもありません。

 日本人は、人の気持ちのわかるよい人たちだぞ、よいところがたくさんあるぞー、よいところを伸ばそう!と思ったことでした。

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 参考文献:『世界のお金持ちはどこへ投資しているのか?』 菅下清廣 (フォレスト出版)
 

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