井上裕之さんは『40代でやるべきこと、やってはいけないこと』の中で、他人から見えないところでの行動はその人の潜在意識によって生み出されている、と述べています。
たとえば、ものすごく礼儀正しい人でも、ホテルに泊まったさいに、部屋を散らかし放題にしたままチェックアウトすることがあります。聞くと、家ではちゃんと朝起きるとベッドを整えるといいます。「お金を払っているのだから、ホテルの部屋を汚すくらい当然だ」と考えているのかもしれません。
もちろん、料金には部屋の掃除からベッドメーキングまですべての人件費が積算されているわけで、理屈はそのとおりでしょう。
しかし、お金を払っているのだから、掃除でもベッドメーキングでも、何でも要求どおりやれ、という発想は、どこか人を見下しています。
『40代でやるべきこと、やってはいけないこと』より引用
私はホテルに宿泊するときは、掃除や片づけをホテルの方がやってくださるので、散らかし放題ということはないにせよ、少し気が抜けてしまいます。掃除も片づけもしなくてよいので、楽だなあと思ってしまいます。
私の友人には、たとえホテルの部屋でもあとで掃除をしてくださる方のことを考えて、きれいに掃除してからチェックアウトする、という方がいます。
有名な歌手の方も、同じようなことをおっしゃっていたのを思い出しました。
部屋が乱れていようがきれいであろうが、掃除をされる方の物理的な負担はそんなに変わらないでしょうが、部屋に入ったときの印象は大きく変わるでしょう。
その方が「きれいだなあ。掃除も簡単に進みそうだ。やる気になるなあ」と思うのか「ひどいなあ。これは大変だー」と思うのかの違いです。
人のためと思うなら、やはりある程度掃除をやりやすくしておくのがよいですね。
表ではきちんとしているのに、裏ではいい加減だとしたら、裏表で別の人格を持っていることになります。
井上さんは潜在意識は正直だから、表を装ってばれないようにすることは不可能だと述べています。
人格は一貫しているので、表も裏もないわけです。
見られていないところでの行動が試されています。

見られていないところの行動について、過去にも書いておりました。
「気品を高めるには」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e804016.html
「清潔感とは」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e829432.html
「誰も見ていないとき、何をしているか?」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e700989.html
参考文献:『40代でやるべきこと、やってはいけないこと』
井上裕之 (フォレスト出版)
参考ブログ:
「『40代でやるべきこと、やってはいけないこと』を読んで」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e891021.html
「意識の不明の中で」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e173650.html
Hitoshi Yonezu at 10:00
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