『多読術』を読んで

2011年11月18日

 ちくまプリマー新書『多読術』は、編集工学研究所所長・イシス編集学校校長の松岡正剛さんが、読書と多読について語った本です。

 編集者の方が松岡さんに質問をする形で話が進んでいきます。この編集者の方(あとがきには筑摩書房の高田俊哉さんと書いてあります)は、質問が上手です。投げかけがうまく、私が聞きたいと思うことをよくついています。そのおかげで大変読みやすいです。

 世の中には読書術、速読、多読などの本は数多出ていますが、読み方のテクニックに偏った本がほとんどだと思います。

 この本にもテクニック的な部分もありますが、基本的には深い教養と哲学にもとづいた読書の方法です。術というより読書思想というべきものなのかもしれません。具体的な本の名前や著者名も出てくるので、恥ずかしながら、素養がないために意味がとりずらい部分もありました。

 第一章から驚きがありました。
 
 たとえていえば、読書は何かを着ることに似ています。読書はファッションだと言ってもいいくらいだけど、もっとわかりやすくいえば、日々の着るものに近い。

 (中略)

 そうしたなかで、本だけをあまり特別視しない方がいいんです。ジャケットを着たりジーンズを穿いたりするように、本と接した方がいい。

                   『多読術』より引用


 すごい発想です。本を読むと決めたら洋服を着替えるようにどんどん読んだ方がいいのですね。

 松岡さんは相当な読み手だと思います。読書家と名乗れるのはこのくらい読書をした人でしょう。

 私にはここまで読むのは難しいです。自分の得意分野以外の本は読むのに相当時間がかかります。私の知識が浅いからです。
 
 読書がお好きな方はぜひご参考になさってください。
 
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 参考文献:『多読術』 松岡正剛 (ちくまプリマー新書)
 

 松岡正剛さんのウェブサイト「千夜千冊」
 http://1000ya.isis.ne.jp/

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