勝間和代著『まじめの罠』を読んで

2011年11月05日

 経済評論家の勝間和代さんは、2009年に「カツマー」という言葉が生まれるほどもてはやされたのに、2010年には逆に「勝間和代を目指さない」「アンチカツマー」などと言われ、世間から叩かれたのだそうです。

 世間のこうした傾向は、日本の社会の特徴である「祭り上げ」と「神殺し」に似ています。

 あとで自分が責任をとるのを防ぐために「神のように賢い人や集団」を普段からつくっておき、いざ何かが起こると、今度はこうした人びとを神の座から引きずり下ろすというものです。
 
 このような行動にはまってしまう人が、本の題名にもある「まじめ」であることが絶対正しいと考えている人々というわけです。

 このタイプの人たちは、器用で要領のよいことを悪と考え、コツコツと努力することが善であると考えています。どちらかというと私もそう考えています。
 
 「まじめの罠」から抜け出すために勝間さんは6つのソリューションを示しています。


 ①失敗を恐れるな

 ②問題設定そのものを疑え

 ③動物的な勘、身体感覚を養え

 ④独立した経済力を持て

 ⑤自分のまじめさや常識を疑え

 ⑥正しい自己認識を持て

              勝間和代著『まじめの罠』より引用


 耳の痛いことです。

 かつての日本の高度成長は、「まじめ」な人々がつくってきたと思います。

 今後、新しい日本をつくっていくためにはいままでの悪いところは打破していかねばならないでしょう。

 勝間さんの考え方もよいところは受け入れたほうがいいと思います。

 この本はそもそもある程度の知識をもったレベルの高い人を前提としているように感じますので、指摘されていることは厳しいです。

 どうぞご参考になさってください。

 (企業や組織で働いておられる男性が読んだ方がよいと思います。)

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 参考文献:『まじめの罠』 勝間和代 光文社新書
 

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