怒りをもて

2011年10月29日

 アデナウアーは”怒りをもて”という。いったいどういうことだろうか。
 これは、単なる個人的な感情、いわゆる私憤ではないと思う。そうでなく、もっと高い立場に立った怒り、つまり公憤をいっているのであろう。指導者たるもの、いたずらに私の感情で腹をたてるということは、もちろん好ましくない。しかし指導者として公の立場において、何が正しいかを考えた上で、これは許せないということに対しては大いなる怒りをもたなくてはいけないといっているのであろう。

        『松下幸之助 成功の金言 365』 10月29日の節より引用 


 アデナウアー(1876~1967)とは、ドイツの政治家で、西ドイツの初代連邦首相を務めた方だそうです。

 第二次世界大戦によって破壊しつくされた西ドイツを、堅実な繁栄国家に再建できたのは、アデナウアーの公憤があったからではないか、と松下幸之助さんは述べています。 
 
 私情や気分や傲慢で怒るのは論外ですが、仕事や人のために怒らなくてはならないときは、本当に怒らなくてはならないでしょう。

 松下さんは、社長は社長としての怒りをもたなくては本当に力強い経営はできない、といいます。

 いままでがどうだったとか、別の面ではどうだったとか考えずに、お客さまのためにならないこと、会社のためにならないことは、その場面で怒らなくてはなりません。

 怒るのには体力がいります。

 私は怒り慣れていない頃は、怒ったあと、どっと疲れが出て、胃が痛くなりました。友人の社長がいとも簡単にガッーと怒っている人を見て、自分もこうならなくちゃと思っていました。

 あまり怒ってばかりいてはいけませんが、たまに感じる怒りのパワーは、物事をよい方向にもっていくために使いたいと思います。 

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 参考文献:『松下幸之助 成功の金言365』 松下幸之助 (PHP研究所)
 

 Hitoshi Yonezu at 10:00  | 松下幸之助

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