日経プレミアシリーズ『サボる時間術』は、コンサルタントの理央周さんが時間術、仕事の進め方を書いた本です。
「サボる」という題名ですが、昼寝をしたり遊んだりしてサボるわけではありません。ここでの「サボる」は、予定のない空白の時間帯をスケジュールに入れようという意味です。
この本で引用されていますが、ドラッカーは、「成果をあげるには自由に使える時間を大きくまとめる必要がある」(『経営者の条件』)と述べています。
どの本に書いてあったかは忘れてしまいましたが、神田昌典さんも、一人で紙と鉛筆をもって部屋にこもる時間を確保することを提唱されていましたね。
その確保された時間には、緊急ではない創造的な仕事をします。
理央さんの場合は、自社の中長期戦略を練ったり、お客さまのための新しいマーケティング戦略の立案にあてているそうです。
理央さんは最低6時間を確保したいそうで、一週間のうち二日間は何も予定を入れない日にしているそうです。
この時間の中では、①メールもネットも見ない、②パソコンに向かわずにまずはアナログから始める、のだそうです。
経営者の方なら自分の時間をつくることはできると思いますが、あとはその時間をどれだけ大切に集中して仕事を進めることができるか問題です。
気を許すと、ネットサーフィンをしたり、テレビをだらだら見てしまったりということになりかねません。
そのあたりのうまい方法についてはアドバイスはありません。
この本の内容は昔から知られている方法が中心ですが、他の方がどうやってスケジューリングをされているのかに興味があり、読んでみました。
みなさまもどうぞご参考になさってください。

参考文献:
『サボる時間術』 理央周 (日経プレミアシリーズ)
『経営者の条件』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
Hitoshi Yonezu at 10:00
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