かつてその積極的な為替介入から「ミスター円」と呼ばれ、大蔵省財務官として活躍された、青山学院大学教授の榊原英資さんが、仕事術の本『どうすれば「最高の仕事」ができるか』を著しました。
さすが世界を舞台に活躍された方です。凡人には考えが及ばないような発想が詰まっています。
榊原さんは、本は隅から隅まで読む必要はなく、必要な本の必要なところだけを読めばいい、といいます。
『どうすれば「最高の仕事」ができるか』より引用します。
私は、本を「読むもの」とは思っていないのです。
本は「見るもの」というのが持論です。
『どうすれば「最高の仕事」ができるか』より引用
榊原さんは非常にたくさんの本をもっておられるそうですが、すべてのページをめくった本などはほとんどないそうで、三ページか四ページ程度しか読んでいない本もかなり多いのだそうです。
論文ならばシノプシスというサマリーを読めば内容が把握できるように、本ならば「まえがき」「あとがき」「目次」の三つを確認すれば、何が書いてあるか大体のことが分かるそうです。
私は若いころは、本は理解できるまで完璧に読まないと気持ちが悪かったのですが、いまではかなり流しながら読めるようになりました。
榊原さんは流すどころか、ほとんど読まないのですから驚きです。
では、本など読まなくてもいいのではないかと思ってしまいますが、精読にこだわって触れる本の数を減らし、知識の吸収量を少なくしてしまっては、意味がないといいます。
本を読んだことで活用できるのは、あくまでも頭の中に残っている知識なのだそうです。
榊原さんは本を見るだけで相当な知識を吸収しているということです。
私も毎日がんばって読書をしていますが、榊原さんのように、「見る読書」が出来れば、ものすごくたくさんの本を読めそうです。
まあ、私の能力ではそこまでは難しいですね・・・・・・

参考文献:『どうすれば「最高の仕事」ができるか』 榊原英資 (三笠書房)
参考ブログ:
『辺境から中心へ』を読んで
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e720408.html
『間違いだらけの経済政策』を読んで
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e641855.html
『「日本脳」改造講座』を読んで
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e628184.html
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