『大災害から復活する日本』は、副島国家戦略研究所を主宰し、日本人初の「民間人国家戦略家」として活躍されている副島隆彦さんが、震災後の日本経済について予測した本です。2011年6月30日に出版されています。
私は副島さんのご講演を拝聴したことがありますが、ときには感情がこもり、ときには迫力のある話ぶりで、主張は常に過激です。
この本にも信じられないようなことがいろいろ書かれています。
今後の日本経済については、2012年はプラス2%の経済成長率でいったん復興するものの、2013年にはインフレの恐ろしさが出てきて、2014年には預金封鎖の問題が起こり、日米の国債は暴落するだろうといいます。日経平均株価は5000円、為替については1ドル70円、60円の方向にあるそうです。
その理由については私が説明すると信憑性がないので、この本を読んでいただきたいと思います。
震災後の経済についてはさまざまな識者が提言をしていて、どういう考え方をすべきなのか迷います。
経済には、数学や物理のような決まった答えがないので、有名な経済学者の主張が絶対に正しいとは言い切れません。
自分が肌で感じる実物経済の動きと、外からの情報をもとに自分で判断していくしかないでしょう。
やや偏った主張や陰謀説を唱える本は書評などに登場することはなく、一般的にはお勧めできないのかもしれません。
私も経済学を学んでいたころは、経済学の裏付けのない本はまったく読む気がしませんでした。
でも最近では、そういうものだとわかった上で読むならば、よいことだと思います。見識を広げることが出来ます。
この本の巻末には副島さんが勧める日本株45銘柄も紹介されています。
みなさまもぜひご参考になさってください。

参考文献:『大災害から復活する日本』 副島隆彦 (徳間書店)
Hitoshi Yonezu at 10:00
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