『2012年、日本経済は大崩壊する!』は、経済アナリストの朝倉慶さんが、日本と世界の経済の行方を独自の視点から予測した本です。
朝倉さんは、船井総研創業者の船井幸雄さんから信頼されている方のようです。この本では将来を悲観的にみておられます。
陰謀説的な面や、やや極端な点もありますが、いろいろな見方を知ることも必要だと思います。
朝倉さんは日本の債権が暴落する予兆として次の四つをあげておられます。
①復興の資金需要が必要なため民間銀行が国債を買う余裕がない。
②国債の買い手であった公的年金が給付のために国債を売却せざるを得ない。
③国債の95%は国内で保有されているが、国債が暴落すれば国民が資産を失う。(これは予兆ではなく、国債安全説に対する朝倉さんの考えですね。)
④郵政グループが直近一年間で国債を9兆円売却した。
国債が暴落するのかどうかについては、意見が分かれていて、大変な議論になっています。
いまはその前に、アメリカが財政赤字の累積上限額を8月2日の期限までに引き上げられるかどうかが当面の大問題となっていますから、日本の国債問題はその裏でかすんでいるように思います。
私は日本の平和と繁栄を願う者ですので、いたずらに不安をあおりたくありませんが、国債の問題については本当に心配しています。
私は国民としてはいままでの生活よりも少し質素になることは覚悟しますので、税金は必要なところにうまく使って頂きたいと思います。
皆さまもいろいろなご意見がおありでしょうが、一つの考え方としてこの本を読んでみてください。

参考文献:『2012年、日本経済は大崩壊する!』 朝倉慶 (幻冬舎)
Hitoshi Yonezu at 10:00
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