『世界一働きたい会社を創ろう!』を読んで

2011年02月22日

 『世界一働きたい会社を創ろう!』は、経営コンサルタントのマーク・M・ムネヨシさんが、成熟経済下において企業がいかに生き残っていくか、を説いた本です。

 この本に、1990年1月3日の日経新聞の株価予想の紙面が掲載されていました。

 それを見ると、当時の名だたる経営者の方々が、同年の日経平均株価を、37,000円から48,100円の範囲で予想していました。

 結果、その年の最安値は20,221円まで落ち込み、最高値は38,712円に終わりました。

 前年1989年12月29日の大納会の終値、38,915円が史上最高値となってしまったことは、その当時、誰も想像しえなかったことでした。全員が見通しを誤っていました。

 バブルが崩壊したのです。

 日本は成熟経済に移行し、かつてのような成長経済はもう絶対に戻ってこない、ということがムネヨシさんの論理の大前提となっています。

 この大きな経済状況の変化をとらえ、企業対顧客の関係は、「多対多」から「個対個」に変わらなければならないといいます。

 そして、サウスウェスト航空、給食サービスの玉子屋、ハワイのローカルレストラン、リケリケなどの実例を挙げて、企業と個人のミッションを融合させた企業経営の方法を説明されています。

 そのポイントは次の5つです。
 
 1.「顧客ロイヤリティ」が重大な決め手
 2.顧客は、ワンストップで製品購入やサービスを受けたい!
 3.マルチプロセッサ社員
 4.「個人のライフプラン構想」が社員の魂を燃え上がらせる
 5.「会社のエクセレンス構想」と「個人のライフプラン構想」を融合した「社員のエクセレンス構想」ができると、「世界一働きたい会社」に進化する

 全部大切なことだと思いますが、私は特に2と3に気付きがありました。

 マクロ経済はマクロ経済として、中小企業にはできることはまだまだたくさんありそうです。
 
 実例が豊富で楽しく読める本です。ぜひご参考になさってください。

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 参考文献:
 『世界一働きたい会社を創ろう!』 マーク・M・ムネヨシ (フォレスト出版)
 

 サウスウェスト航空の経営について書かれた本です。ずいぶん昔に読みましたが、面白いですよ。
 『破天荒』 ケビン・フライバーグ (日経BP社)
 

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