『もしドラ』の岩崎夏海さんのご講演をお聞きして

2011年02月01日

 凍てつくような寒さが続きます。みなさまお元気でお過ごしでございましょうか。

 日ごろはたいへんお世話になっております。誠にありがとうございます。

 先月、ある会合で、「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」の著者、岩崎夏海さんを上田市に招いて、講演会が開かれました。

 とても長い名称ですが、『もしドラ』の愛称で、大変話題になっている本です。
 2009年12月に第一刷が出版されて以来、出版部数は、書籍、電子版を合わせて200万部を突破し、AKB48の前田敦子さん主演の映画化や、アニメ化も決定したそうです。私も出版されてすぐに読みました。

 有名な経営者の方々の中には、ドラッカーの信奉者が多く、ユニクロの柳井正さんはドラッカーに影響を受けたことを公言されていますし、ワタミの渡邉美樹さんや、楽天の三木谷浩史さんのご著書には、ドラッカーの香りを感じます。

 零細企業の経営者である私も、勉強会や読書を通じて、ドラッカーの経営を学び、実践しようと努力しています。

 不思議なことは、なぜドラッカーを扱った本が一般の人々に受けて、200万部も売れたのか、ということです。

 岩崎さんのご講演によりますと、経済や社会がよくならないことを政治や他人のせいにしてきた自分たちにこそ問題があった、ということに日本人が気がつき始めたからだそうです。

 自分が何かをしなくてはならない、自分たちから世の中をよくしていこう、という気持ちの表れがマネジメントを学ぶという流れになり、この本を発端としたドラッカーの人気につながったのではないか・・・というわけです。

 いまの世の中には、どうしようもない、何もできない、というあきらめ感が漂っていますが、一方で、このままでは終わらせないぞ、やるぞー、という噴火前のマグマのようなパワーを感じることもときどきあるのです。

 政治や税金の問題を語るときにも、自分の権利ばかりを唱える人はあまり見かけなくなりました。

 自分の家庭生活であっても、会社の仕事であっても、ボランティア活動であっても、身の回りの小さなことでも、その場面を動かしていく力があるのなら、ドラッカーのマネジメントを活用して、より良い方向に改善していくことができるのです。
  
 岩崎さんのおっしゃるように、日本人が自ら世の中を変えていこうという真摯な気持ちになっているのであれば、日本の草の根の力には期待がもてるのではないでしょうか。
 マネジメントを学ぶことは、世の中を効果的に変える一助になるはずです。

 『もしドラ』がブームで終わることなく、人生やビジネスにマネジメントを活かそうとする人が増えていくとすごいことになるぞ・・・と思いました。

 皆さまのご多幸を心よりお祈りいたします。どうかお身体に気をつけてお過ごしください。 

 参考ブログ:『女子マネージャーとドラッカー』
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e385429.html

 参考文献:
 「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」 
                             岩崎夏海 (ダイヤモンド社)
 

 『マネジメント 基本と原則 エッセンシャル版』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
 
 
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