『中国元がドルと世界を飲み込む日』は、世界経済を中国とアメリカを中心に、陰謀論の立場から解き明かしている本です。
私のような一読者としては、陰謀論は本当のことなのかどうか検証のしようがないですが、後から考えると、陰謀論を採用したほうが辻褄が合うような出来事は結構あります。
マスメディアにとり上げられない話、経済数値の裏付けがない話だからといって、一笑に付してしまうのも偏っていると思います。
経済体制の大きな変化は、突然やってきます。
例えば、1971年のニクソンショック(ドルと金の兌換停止)は、その直前まで日本には伝えられていなかったといいます。
しかも、当時の佐藤首相に伝えられたのは、ニクソン大統領から重大発表があるから、ラジオを聞いてほしいという連絡だけだったそうです。これによって為替相場のルールが崩れました。
1946年2月17日に執行された、幣原内閣の「金融緊急措置令」および「日本銀行券預入令」は、「新円切り換え」と呼ばれていますが、旧円と新円を交換できるのは一人100円までという条件があり、交換期間もわずか11日間という短いものでした。
この預金封鎖は2年5カ月後に解除されましたが、この措置も極秘裏に準備され、突如始められたものだそうです。
今後も、突如として大きく制度が変わることが起こるかもしれません。特に国際金融は要注意ですね。
ところで、この本の中に、アメリカのフォートノックスで製造された金(金地金)の延べ棒の一部には、金とほぼ同じ密度をもったタングステンを金メッキしたニセモノがまぎれている、という話が出てきます。
もしそれが本当だとしたら、金の相場はどうなるのでしょう・・・話のネタとして面白いですよ。みなさまも読んでみてください。

参考文献:
『中国元がドルと世界を飲み込む日』 ベンジャミン・フルフォード (青春出版社)
Hitoshi Yonezu at 10:00
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