くちづけのあとの真っ赤なトマト切る 大高翔 (『17文字の孤独』1997)
お世話になっている先輩の社長、Yさんはトマトが大好き。
お食事をご一緒すると、自分のためだけに、トマトスライスを一皿注文する。
トマトスライスを自分の前において、満足そうにお酒を飲まれている。
そのYさんは、ニンジンが大嫌いで、口に入れようとしない。
私は、トマトがあまり好きではない。トマトだけ食べるならまだしも、何かの料理にすると他の食材との一体感がないから食べずらくて。
でも、ニンジンは大好き。毎日、自分で作ったニンジンりんごジュースを飲んでいる。
こういう関係だから、Yさんと同席すると、いつもトマトVSニンジンのバトルになる。
トマトのここがいい、ニンジンのここがいいと、いい大人がふざけている。
トマト派のYさんに、ニンジン派の私が頭を下げるのは悔しいが・・・
この時期・・・夏のフレッシュな地物のトマトだけは、見逃すことができない。道端で売っているようなトマトだ。
冬のような、同じ大きさ、同じ形の、ブクッとした、しまりのないトマトではない。
お尻が緑で、ごつごつした形をして、俺は自由に育ったぞ!!!という感じの力強いトマトだ。
りんごを食べるようにかぶりつく。皮が厚くて、ザクッと音がする。
冷蔵庫で冷やして、紅岩塩でもかけて食べようものなら、・・・
Yさん、私のブログ、読んでませんよね・・・

参考文献:『季語集』 坪内稔典 (岩波新書)
Hitoshi Yonezu at 10:00
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