今年の七月の上田は、随分雷が多かったような気がします。
夕方になると、毎日のようにゴロゴロと、地響きのような雷鳴がとどろいていました。真っ暗になった夜中に聞いたこともありました。
毎日雷鳴が耳に入ってくるので、またきたか・・・という感じで、恐怖感が薄れてしまいました。
雷鳴のあとに、女の子たちが
ひゃー
と叫ぶ声を、この夏はまだ聞いていません。
ゴロゴロゴロ、ひゃー
というのは、私にとってみれば、夏の風物詩みたいなものですのに・・・
女の子が雷鳴に慣れてしまったわけではなくて、私がそういう場所に出くわしていないだけだと思います。
雷鳴のすれどひるまぬ風見鶏 阿波野青畝
(『季語別阿波野青畝全句集』1998)
今年の上田人には、雷にひるまない人が増えたのではないでしょうか・・・

参考文献:『季語集』 坪内稔典 (岩波新書)
Hitoshi Yonezu at 10:00
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