はとバスの秘密

2010年07月10日

 レモンイエローの車体で有名な「はとバス」は、東京観光の代名詞のような存在ですね。
 
 そんな「はとバス」も、1998年当時には4年連続の赤字で、70億円もの借金を抱えており、倒産寸前の状態にあったそうです。
  
 はとバス再建の切り札として、都庁で交通局長や、地下鉄建設の要職を歴任された宮端清次さんが1998年、社長に任命されました。

 宮端さんは、就任挨拶で、

 「来年6月の決算時に黒字にできなければ、責任をとって社長を辞め、役員も総退陣してもらいます。」

 と宣言したそうです。

 そして、人のリストラはせずに大胆な賃金カットを行い、事業のリストラ、お客様第一主義の徹底、社員の意識改革などを断行し、社長就任初年度で単年度黒字を計上し、その後わずか4年で累積赤字を一掃、復配を果たしました。

 公務員が民間企業の立て直しをするの?と少々驚いてしまいますが、宮端さんは初めて経験するようなことでも、素直に受け止められ、決めたことを次々と実行されていきます。
 都の職員として高い地位におられたのに、偉そうな態度は一切なく、着実に経営改善をなさいました。

 どんな経歴であろうと、初めてのことでも、やる気と実行力があるなら、何でもできるのだなあと改めて感じました。

 宮端さんは、100人のお客さまのうち1人でも不満のあるお客さまがいると、成果はゼロになってしまうといいます。その代わり、不満のあるお客さまがゼロだったなら、100は200になるのだそうです。

 つまり、

 100-1=0

 100-0=200

 だということです。

 サービスの真髄を、公務員だった方に教えて頂くなんて・・・

 自分は余りにも勉強不足で、恥ずかしいことと思いました。

 接客やサービス業をなさっている方はぜひご参考になさってください。
 人気ブログランキングへ

 参考文献:『はとバスをV字回復させた社長の習慣』 宮端清次 (祥伝社)
 

 Hitoshi Yonezu at 10:00  | 読書感想

お知らせ
Hitoshi Yonezu
P.F.ドラッカーを読む読書ブログです。
 
ささや
< 2025年05月 >
S M T W T F S
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
インフォメーション
長野県・信州ブログコミュニティサイトナガブロ
ログイン

ホームページ制作 長野市 松本市-Web8