『丁稚のすすめ』を読んで

2010年03月29日

 宮内庁や国会議事堂に収められている特注家具で有名な、秋山木工。

 ここに入社すると、4年間は厳しい丁稚奉公をしなくてはなりません。

 入社したら、男も女も全員坊主になる

 携帯電話は禁止。連絡手段は手紙だけ

 家族と会えるのは、盆、正月の帰省時のみ
 
 親からの仕送り、小遣いは禁止

 研修期間は恋愛は絶対禁止

 起床は5時前、まずマラソン

 などの厳しい決まりが課せられます。

 丁稚が終わり、試験に合格すると、ようやく職人として認められ、「君」づけで名前を呼ばれるようになるそうです。ここからはグループ会社で4年間のお礼奉公となります。そして、職人としての4年間が終わると、自動的に退職することになっています。
 
 秋山社長は、技術よりも人間性を大切にされており、職人の立ち振る舞いについても、自ら厳しく指導されるのだそうです。

 いまの世の中とは全くかけ離れた丁稚制度。それをまとめるカミナリ社長。

 愛される家具ができて、お客様が満足され、丁稚を卒業され職人となった皆さま方が満足をされているからこそ、この形が維持されているのだと思います。

 時代遅れであろうと、強制的であろうと、確実に歩を進めている。

 先の見えない社会、経済の中で、ここには面前で確実につかむことのできる信頼感があるのだろうと思いました。
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 参考文献:『丁稚のすすめ』 秋山利輝 (幻冬舎)
 

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