意見の対立

2010年03月26日

 GMのアルフレッド・P・スローン・ジュニアは、会議の席上、「それでは、この決定については全員の意見が一致していると考えてよいか」と聞き、全員がうなずくと、「では、意見の対立を生み出し、問題の意味について理解を深めるための時間が必要と思われるので、次回また検討することにしたい」と言ったという。

              ドラッカー『マネジメント [エッセンシャル版]』より引用


 会議において、意見の対立はしばしばおこることであるが、対立があるからこそ、議論は健全であり、安全なのである。
 
 始めから全員の意見が一致しているとき、あるいは、社長の意見に誰も反論をしないときには、気味が悪いことだと思って、全員が本当に問題の本質を理解しているのか、時間をおいて確かめる必要がある。

 企業のような組織だけではなく、社会全体でさえ、マスコミ等にあおられて、世論が偏り、おかしな意見にかたまってしまうことがあるのだ。

 組織をマネジメントしている者としては、物事がすんなり決まってしまったら、「この議論は怪しいぞ~これは罠かもしれないな」と気をつけなくてはいけない。
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 参考文献:『マネジメント [エッセンシャル版]』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
 

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