『アホの壁』を読んで

2010年03月14日

 書店で平積みされている『アホの壁』を見たとき、筒井康隆先生がいまごろになって『バカの壁』のパロディを書いたのかな?・・・と思いましたが、しばらく筒井先生の本を読んでいませんでしたので、すぐに買ってしまいました。

 題名をなぜ『アホの壁』にしたのかは序章に書いてありますが、養老孟司先生の『バカの壁』とは、全く違う内容でした。

 私はこれはこれでとても楽しく読むことが出来ました。さすが筒井先生です。

 筒井先生も実はテレビのバラエティ番組には定期的に出演されているそうですが、バラエティ番組では、タレント同士が私生活を明かしあうと、それ自体があまり面白くないことでも、お互いに大げさに反応することで、その場が大いに盛り上がります。

 一般の人たちはこれを見て、面白がり、これくらいなら自分たちもできると思い、バラエティ番組の模倣をするようになります。

 その結果、会食などの席では、身内の悪口、同僚の失敗談、話をしている者の言葉尻や言い間違いを捉えた冷やかしなど、程度の低い会話ばかりになってしまっているといいます。

 政治家でさえ、バラエティ番組に出演してお笑い芸人の影響を受け始めているそうです。

 筒井先生のおっしゃる通りです。私もバラエティ番組はどうも非生産的だなあと感じておりました。

 私は最近は、テレビをほとんど見ませんが、自分も気をつけなくてはいけないことだと思います。
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 参考文献:『アホの壁』 筒井康隆 (新潮選書)
 

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