広告や企画などを使ってお客様を集客するための活動を「マーケティング」とし、そのお客様をクロージングする活動を「営業」とするなら、かつて当社のような飲食サービスの企業では、「営業」といっても、ほぼマーケティング活動しかしていなかった。
しかし、人口減少と景気後退が同時進行する昨今においては、マーケティングも、営業も、戦略をもって、商品ごとに緻密な手順で進めていかなければ、経営が立ち行かなくなる。
それぞれの企業に、それぞれの成功パターンがあるのだが、それらは社長や営業担当者の頭の中に入っていて、こうすればこうなると「だいたい」分かっているものである。
そういう方とお話しすると、
「それは、私が分かっているから大丈夫です。」
「30年の勘でやるから私を信頼してください。」
「若い人には、経験がないから分からない。」
という話になり、話がかみ合わない。
挙句の果てに、
「先輩の話を聞きなさい!」
と怒られることもある。
その方が100年も200年も生きて仕事をしてくださるならそれでよいのだろうが、仕事をするといっても、社長でさえ、せいぜい50年が関の山である。
年長者を敬うことは当然のことであるが、もう属人的な経験や勘だけで企業を存続させていくことは難しいのだ。
イチロー選手や松井選手にお子さんがいたとして、そのお子さんが、イチロー選手や松井選手と同じように活躍できる、と誰も断言できないだろう。
すごい仕事が出来る優れた人はそうそういない。
だから、営業に限らず、仕事全体を「見える化」しなくてはならない。
『営業の見える化』は、営業の進捗を見えるようにする具体的な方法が掲載されていてどの企業にも役立つ。
当社ももっと社内の流れをよくしたいなあと思っていたところだったので、大変参考になった。
年長者の話は拝聴すべきと書いたブログ:
「年をとるたびに」
http://highlyeffective.naganoblog.jp/e353807.html
参考文献:『営業の見える化』 長尾一洋 (中経出版)
Hitoshi Yonezu at 11:38
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