学生のころ大変お世話になった柔道の先生が
「うまい話なんか世の中にありっこない。その裏では誰かが泣いているんだ。うまい話が来たら疑ってかからなくてはだめだぞ。」
と、よくおっしゃっていた。
金儲けや商売とはあまり関係のなさそうな先生が、そんな忠告をしてくださったのは意外な感じがして、今でもよく覚えている。
金融の世界で働き、経営者となった今では、リスクをとって運用したり、リスクを伴う決断をしたりすることもあるが、あくまで法的、倫理的に正当な方法で、自己責任により、自分の判断で行う。
その結果、失敗したとしても、自分が甘かった、勉強不足だった、未熟だったと反省し、泣くだけで、誰を恨むこともない。たとえだまされたとしても、相手への追及は別として、だまされた自分を少し反省したい。
世の中にはいろいろな話がある。信頼している人からの紹介だと、よく理解しないままに巻き込まれていくこともあるようだ。紹介してくれた人もだましているわけではなくて、信じているだけなのだ。
誰に紹介されようと、考えて最終的に判断をくだすのは自分である。その過程を飛ばしてしまうのは無責任すぎる。人情は大切だが、大切な場面では人情にほだされることがないようにしたい。
理解できなければやめたほうがよいのだが、どうしても興味があるなら第三者に相談してみて、それでも納得できなければ、やめたほうがよいだろう。
Hitoshi Yonezu at 10:00
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