世界的な不況の最中だというのに、フランスでは相変わらず優雅に長期バカンスを取る人が多いという。日本では生産調整等の休暇はあっても、長期バカンスという雰囲気ではないだろう。
私の友人が昨年から某企業のフランスの駐在責任者として赴任しているので、別件でメールが来たついでに、フランス人は、この時期に一体なぜそんなに休みをとっていられるのか、聞いてみた。
以下は彼の回答から引用したものである。
①労働者に有利な休暇制度が浸透していること。(未消化の有給休暇は企業が買取る仕組みのため、企業側が積極的に有給消化を奨励している。)
②手厚い社会保障制度があること。(失業しても、2年近く、失業直前の手取り給与とほぼ同額の失業保険が支給される。ただし、手厚い社会保障を支えるため、消費税は約20%である。)
③給与上昇よりも休暇取得による満足度向上を重視する人生観や労働観をもつ人々が多いように感じられること。(ワーク・ライフバランスでは先進国といえるかもしれない。)
④地方に別荘を持つ人が少なくなく、休暇といっても、別荘でお金を掛けずに過ごす人も多い様子であること。(タクシーの運転手さんからも、夏は南仏の別荘で過ごすと聞かされた。)
このうち①~③は、景気が良い時期には、フランス企業の国際競争力の低さの原因と指摘されていたことで、これで経済がよく回るとはいえないだろう。
ただ、フランスには、日本が近年目指してきたアメリカ型経済とは異なる面が多々あり、人々はそれなりに暮らしているようにみえるそうだ。
日本も他国の真似ばかりしていないで、日本らしい幸せな生き方を堂々と披露していきたいですね。
Hitoshi Yonezu at 10:00
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