三寒四温の言葉どおり、冬が行きつ戻りつしている今日この頃、みなさまいかがお過ごしですか。日頃は大変お世話になっております。誠にありがとうございます。
さて、先月のブログでは、ドラッカーの「われわれの事業は何でなければならないか」という問いをご紹介しました。続きのパラグラフをご紹介します。
ここまで述べてきたことは、つまるところ、事業は目標を設定してマネジメントする必要があるということである。
言い換えるならば、事業は直感で行うことはできない。意思決定からその結果が出るまでの時間的な感覚がきわめて長くなっている現代の経営においては、直感に頼るマネジメントは、企業の大小に関わらず許されざる贅沢である。優れたマネジメントのもとにある事業があげる利益は偶然のものではない。まさにあげるべくしてあげるものである。
事業の目標を達するには、障害物を避けるために迂回しなければならないことがある。実際のところ、障害物との正面衝突を避けて迂回することこそ、目標によるマネジメントにおいて最も重要なことである。
不況のときには目標の達成を遅らせる必要もある。暫時停止する必要もある。あるいは、競争相手による新製品の導入など情勢が変化すれば、目標そのものを変更しなければならない。したがって、目標は常に点検する必要がある。
しかし、目標を設定することによって初めて、事業は晴雨、風向き、事故に翻弄されることなく、達すべきところに達することができる。
『現代の経営(上)』 p80-81より引用
直感でマネジメントができるなら、時間も費用もかからず、生産性は高いですが、そのような優れた直感力をもつ経営者はどのくらいいるのでしょうか?かつて私は自分の直感を信じて行動して、その結果、たくさんの失敗をしました。私の直感力はお粗末なものでした。いまは直感に頼ることがないように、経営計画書をつくり、目標を明確にしています。
個人の生活でも同じことです。私は年末から年始にかけて一年間の目標を仕事、家族、社会などのカテゴリー毎に紙に書き出しています。ときどき見返して方向を確認しますし、途中で状況が変わったときには修正をします。目標があると反省をすることができます。目標は実現します。
いつもご利用ありがとうございます。今月もどうぞよろしくお願いいたします。

参考文献:
『現代の経営[上]』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
Hitoshi Yonezu at 10:00
| ささやタイムズ記事