営業数値目標の廃止

2018年05月01日

 風薫る五月となりました。みなさまいかがお過ごしですか。
 日頃は大変お世話になっております。誠にありがとうございます。

 さて、多くの企業では売上や利益の数値目標を掲げておられると存じます。
 当社には売上や利益の数値目標はありません。売上や利益が経営にとって重要な指標であるということは、十分に認識しておりますが、それらを目標とすることはやめたのです。(ただし、数値がなくなってしまうと、店がよくなっているか、悪くなっているかの判断が出来ませんので、数値自体は注意深く見ております。)

 なぜやめたかというと、売上や利益の数値とは、あくまでも仕事をした結果であって、頭から目標にもってくることは当社の仕事にはなじまない、と思ったからです。
 例えば、今月の利益目標を100万円と決めたとします。100万円は単なる金額であって、どういうことをすれば100万円になるのかが分かりません。このような目標では、とにかく100万円の利益をとりなさい、ということになります。もう少し分解して、A商品から30万円の利益、B商品から50万円の利益、C商品から20万円の利益をあげる、と決めたとします。この方法でもお客さまの状態は見えず、自社のために分類しただけのように思えます。

 どなたかのお役に立って、そのお礼として頂くものが売上であり利益である、と私は考えています。日々お客さまからお叱りを頂いている身としては、数値目標などとんでもないことで、その前にやらなくてはならないことが山のようにあります。数値を重要視すると、とにかく今月のうちに予算を達成しなくてはならない、ということになり、無理な営業につながっていきます。
 
 私はドラッカーの言葉を忘れません。

 そもそも利益とは目的ではなく結果である。マーケティング、イノベーション、生産性向上の結果、手にするものである。
             
       『マネジメント(上)』P.F.ドラッカー(ダイヤモンド社) p87 


 いつもご利用ありがとうございます。今月もよろしくお願いいたします。

 参考文献:
 『マネジメント 課題、責任、実践(上)』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
 

  

 Hitoshi Yonezu at 10:00  | ささやタイムズ記事

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