P.F.ドラッカーの『マネジメント(中)』より引用いたします。
マネジメントとは、組織にとって基礎的な資源である。オートメ化された工場には工員がいないことがある。しかし、いかにオートメ化されようとも、マネジメントの人間はいる。今日の工場は、昨日の工場よりもはるかにマネジメントの人間が多い。
マネジメントとは、企業において最も高価な資源である。最も早く損耗し、最も頻繁に補強を要する。マネジメント・チームを構築するには何年もかかる。運用を誤るならば、急速に価値を減少させる。必要とされるマネジメントの人間の数は増える一方である。その一人当たりに必要とされる資金も増える一方である。この過去半世紀の増加傾向は、これからも続く。
『マネジメント(中)』p2より引用
三分冊になるドラッカーの『マネジメント』の原書は1973年に発行されました。41年も前です。
マネジメントを組織にとっての基礎的な資源である、ととらえたところが鋭いですね。
現場の業務は機能したとしても、マネジメントがなければ、組織として永続していくことは難しくなるでしょう。同じ業務内容の会社でも、マネジメントの方法やマネジメントの人間によって経営は大きく変わってきます。
ここで述べられている「マネジメントの人間」とはマネジャー=ミドルマネジメントのことですね。
市場が伸びている時期においてはマネジメントの必要性はそれほど高くなかったのだろうと思います。
現場が高度化、複雑化し、常に改善が求められているいま、マネジメントの人間がますます必要とされています。
ドラッカーは41年前に見通していましたね。
私も共に働いてくれる「マネジメントの人間」を増やしたいと思い、いつも探しています。
参考文献:
『マネジメント 課題、責任、実践(中)』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)

Hitoshi Yonezu at 10:00
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