預金封鎖

2008年10月13日

 本日(2008年10月13日)の日本経済新聞によれば、ヨーロッパでは預金封鎖が現実のものとなっている。深刻な金融危機に陥っているアイスランドは、大手三銀行を政府の管理下に移行したが、某行が英国で展開するインターネットバンキングは口座が凍結され、顧客が預金を引き出せなくなっているという。アイスランドは国内の個人預金は保護する方針だが、外国人については保護策を打ち出さなかった。また英国の自治体などがアイスランドの銀行に少なくとも8億ポンド(約1400億円)を預けていることも分かった。
 アイスランドのこの措置に対抗して、英国政府はなんとテロ対策法を持ち出し、英国内にあるアイスランドの銀行資産を差し押さえてしまった。両国がお互いに預かっている資産を人質にして、外交問題にまでしてしまったのだ。個人向け口座などについては払い戻しの合意も出来つつあるようだが、先行き不透明である。
 一方、同日のYOMIURI ONLINEによれば、欧州中央銀行(ECB)、イングランド銀行、スイス国民銀行の欧州の3中央銀行は13日、金融機関が希望するドル資金を全額供給すると発表した。短期のドル資金を担保の範囲内で無制限に供給する異例の措置だという。
 米証券会社の破綻を発端として一気に広がった世界金融不安に対応して、各国が矢継ぎ早に様々な金融政策を打ち出している。しかし、巨額の損失をどうやって埋めていくのか、依然として先は見えていない。アメリカのドル資金不足から今後相当なドルの増刷の可能性もある。ドル増刷は過度なインフレと大幅なドル安の危険性をはらんでいる。
 ちなみに、の話だが、明治初期に1ドル=1円で始まった円相場は、太平洋戦争開戦直前の1940年には1ドル=4円台だったという。

 Hitoshi Yonezu at 23:15  | Comments(0) | 経済

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