ワークスタイルと強み

2014年05月19日

 「毎日ドラッカーの話ばかりで、ビジネス読書はどうなったんだ?」と聞かれます。

 私がファシリテーターを務めていますドラッカー読書会にご参加のみなさまが大変よく勉強されてきますため、寸暇を惜しんで学ばないとお役に立てないので・・・・・・です。

 『経営者の条件』の4章「人の強みを生かす」より引用します。

 強みを生かすことは、仕事の仕方についても重要である。どのような方法ならば自らが最も成果をあげられるかを知ることはさほど難しいことではない。

          『経営者の条件』 p132より引用


 どのような方法で仕事をするか・・・・・・ワークスタイルのことです。

 ドラッカーはここでいくつかの具体的な例を挙げています。
 仕事をしやすいのは朝か夜か、スピーチに原稿は必要か不要か、チームで仕事をするか一人で仕事をするか、などです。
 
 これらは方法論の話です。初めて読んだときには、原則を求めるドラッカーがこんなことを?・・・・・・と私には違和感がありました。

 次のような説明がありました。

 もちろん、それらのことは本質的なことではないということはできる。しかしそうとばかりはいえない面がある。癖や習慣の中には世界観や自己認識など本質的なことを反映しているものがある。 

           『経営者の条件』 p132より引用

 
 癖や習慣の中には自分の本質を反映しているものがあるというのです。ワークスタイルも決して表面的なものだけではないということになります。

 したがって、毎年変わっていく仕事術のようなものに影響されて、自分がやりやすい方法や得意としている方法を追求しないでいたり、無理に変えようとしたりすることは、自分の本質からかけ離れることになるかもしれません。

 何よりも成果をあげるエグゼクティブは、自分自身であろうとする。ほかの誰かであろうとはしない。自らの仕事ぶりと成果を見て、自らのパターンを知ろうとする。「ほかの人には難しいが自分には簡単にやれることは何か」を考える。
 
           『経営者の条件』 p133より引用

 
 ドラッカーは自分らしい仕事の仕方を知ることについて「さほど難しいことではない」といいますが、若いうちは自分のことがよく分からないのではないでしょうか。

 読んだ本や他人に影響され、翻弄されるかもしれません。私自身もいろいろ試してはやめた経験があります。

 これらを知ろうと務め、徐々に固めていくことは大切です。自分の価値観とつながっていくことです。

 『明日を支配するもの』では次のように述べています。

 自らを変えようとしてはならない。うまくいくわけがない。それよりも、自らの仕事の仕方を向上させていくべきである。不得意な仕方で仕事をしようとしてはならない。

        『明日を支配するもの』 p207より引用


 強みを生かすことです。

  


 参考ブログ:「仕事の仕方」
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e1212380.html

 参考文献:
 『経営者の条件』 P.F.ドラッカー(著) 上田惇生(訳) (ダイヤモンド社)
 

 ”The Effective Executive” P.F.Drucker (Harper Business)
 

 『明日を支配するもの』 P.F.ドラッカー(著) 上田惇生(訳) (ダイヤモンド社)
 

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