時間をまとめる

2014年02月13日

 ドラッカーの『経営者の条件』第2章「汝の時間を知れ」より引用します。

 成果をあげるには自由に使える時間を大きくまとめる必要がある。大きくまとまった時間が必要なこと、小さな時間は役に立たないことを認識しなければならない。たとえ一日の四分の一であっても、まとまった時間であれば重要なことをするには十分である。逆にたとえ一日の四分の三であってもその多くが細切れではあまり役に立たない。
 したがって時間管理の最終段階は、時間の記録と仕事の整理によってもたらされた自由な時間をまとめることである。

           P.F.ドラッカー 『経営者の条件』 p73より引用


 原文では次のように表現されています。

 The effective executive therefore knows that he has to consolidate his discretionary time.He knows that he needs large chunks of time and that small driblets are no time at all.Even one quarter of the working day,if consolidated in large time units,is usually enough to get the important things done.But even three quarters of the working day are useless if they are only available as fifteen minutes here or half an hour there.
The final step in time management is therefore to consolidate the time that that record and analysis show as normally available as and under the executive's control.

”The Effective Executive” P.F.Drucker (Harper Business) p49


 成果をあげるには、まとまった固まりの時間が必要です。

 その部分は原文ではconsolidate his discretionary timeという表現がされています。
 consolidateは、整理統合する、合併する、固める、という意味で、discretionaryは、任意の、自由裁量の、一任された、という意味です。つまり、自由に裁量できる時間を統合するということですね。

 一日のうちの四分の三の時間を使ったとしても、15分や30分のバラバラした時間ばかりでは、役に立ちません。

 逆に、一日のうち四分の一の時間であっても、まとまった時間であれば、重要なことをすることができるのです。

 まとまった時間とは、どのくらいでしょうか?

 四分の一というのですから、一日8時間働くとしたら、2時間ですね。1時間半から2時間くらいと考えたらよいでしょうか。

 おおよそ2時間くらいの時間の塊が必要なのです。

 たとえ週に一回だけでも、2時間の塊をつくることができるでしょうか?

 今日明日という視点ではなく、一年を見通して成果をあげるということを考えた場合、なすべきことをなすために、スケジュールに2時間の塊を書き込まなくてはなりません。

  

 
 参考文献:
 『経営者の条件』 P.F.ドラッカー(著) 上田惇生(訳) (ダイヤモンド社)
 

 ”The Effective Executive” P.F.Drucker (Harper Business)
 

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