ドラッカーの『経営者の条件』第2章「汝の時間を知れ」より引用します。
いつの世にも会議は多すぎるほどある。組織は、常に人と人がともに働くことを要求する。とはいえ成果をあげるべき者たちが自分たちの時間の一定割合以上を会議に使っているならば、それは組織の欠陥の明らかな証拠である。しかも会議は、そのフォローアップのために、時間のかかる公式、非公式の小会議を生む。会議は目的をもって方向づけしなければならない。
方向づけのない会議は迷惑なだけにとどまらない。危険である。
しかし何よりもまず、会議は原則でなく例外にしなければならない。みなが会議をしている組織は何事もなしえない組織である。時間の四分の一以上が会議に費やされているならば、組織構造に欠陥があると見てよい。会議が時間の多くを要求するようになってはならない。会議の過多は、仕事の組み立て方や組織の単位に欠陥があることを示す。
P.F.ドラッカー 『経営者の条件』 p68-69より引用
方向づけないの会議は危険である・・・・・・
会議は例外にしなくてはならない・・・・・・
いかにもドラッカーらしい表現です。
この部分は原文では次のようになっています。(太線部分)
An undirected meeting is not just nuisance; it is danger.But above all, meetings have to be the exception rather than the rule.An organization in which everybody meets all the time is an organization in which no one gets anything done.
”The Effective Executive” P.F.Drucker (Harper Business) p44
確かにdanger,exceptionいう言葉が出てきますね。
「みなが会議をしている組織は・・・」の一文は、all the timeを考慮すれば「みながたえず会議ばかりをしている組織は・・・」という意味ですかね?
明確な目的をもたずに、決まりとしてやらなければならないから行う会議は、効果を生みません。
私の会社でも、会議を主催する上司のお説教の場になってしまったり、決まりごとの確認をするだけになってしまったりしていることがあります。
会議の次第は決まっていても、進め方が人によって大きく違っていることに問題を感じています。
会議が無駄になるだけならまだいいのですが、ドラッカーは危険だ、とまで指摘しています。
会議で同じことを何度も繰り返したり、会議で決めたことが実行されていないと、私は何のための会議だったのか?と思います。おかしな会議は途中で止めることもあります。
会議をして仕事をした気になっているのは大きな勘違いです。

参考文献:
『経営者の条件』 P.F.ドラッカー(著) 上田惇生(訳) (ダイヤモンド社)
”The Effective Executive” P.F.Drucker (Harper Business)
Hitoshi Yonezu at 10:00
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