利益は必要ないのか?

2014年01月07日

 「いいね」を入れずらいよね~と言われている私のブログですが、お客さまから研修や朝礼で使ったとか、レポートに引用したとか、ときどき連絡を頂くことがあり、小さく喜んでいます。

 先般「利益を目標にすると事業の存続を危うくしてしまう」というドラッカーの話をご紹介しました。

 参考ブログ:利益を目標にすると
 http://highlyeffective.naganoblog.jp/e1411835.html

 この話をすると「そんなことで経営できるならいいよ。利益はいらないっていうの?」と突っかかってこられます。昨秋のお取引先さまとの交流会でもそんなことがありました。

 企業の経営に利益は必要ないのでしょうか?
 
 ドラッカーの『現代の経営(上)』より引用いたします。

 要約するならば、利益の最大化が企業活動の動機であるか否かは定かではない。これに対し、未来のリスクを賄うための利益、事業の存続を可能とし、富を生み出す資源の能力を維持するための最低限度の利益をあげることは、企業にとって絶対の条件である。

              『現代の経営(上)』 第5章 p61より引用


 この考え方は「利益は企業存続の条件である」という言葉でよく知られています。

 利益を目標にすることは、事業存続のためには危険です。

 しかし、利益がなくては、そもそも企業を存続させることができないのです。

 厳しく言ってしまえば、利益が出ていることは企業にとっては前提条件だともいえるわけです。

 利益が出ているという状態が前提のうえで、利益を目標にしてはいけないということです。

 私に突っかかってきた人は、私とは話の根底がずれていたわけです。
 
 利益はあくまでも結果として出てきた数字です。

 利益は結果として絶対的に必要なものですが、それをあらかじめコントロールしようというは、本末転倒だと私は考えます。
 
  


 参考文献:
 『現代の経営[上]』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社)
 

 『現代の経営[下]』 P.F.ドラッカー (ダイヤモンド社) 
 

 Hitoshi Yonezu at 10:00  | ドラッカー

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