僚友によるチーム

2013年12月16日

 ドラッカーの『ポスト資本主義社会』第2章より引用します。

 現代の組織は、ボスと部下の組織ではない。それは僚友によるチームである。組織では、常にマネジメントが行われる。社会やコミュニティや家族にリーダーがいるように、組織にもリーダーがいる。しかもマネジメントか行われるのは、組織においてだけである。

      P.F.ドラッカー 『ポスト資本主義社会』 第1章 p76より引用


 『ポスト資本主義社会』は1993年、ドラッカーが83歳のときの著作です。

 かつての組織は、ボスが命令し、部下が命令通りに動くというものでした。
 産業が未成熟で、資本家と労働者という階級がはっきりしていた社会においてはそれでも何とかやっていけました。

 これはC&C型(Comand &Control:命令と統制 )型組織と呼ばれます。典型的な例は軍隊です。

 現代においては、命令と統制だけで組織を維持するのは難しくなりました。
 上下関係を重視しない若者も増えていますし、厳しく部下を叱っても、改善しないばかりか、いやになってやめてしまう者もいます。なにより納得しなくては人は動きません。

 いま望まれる組織の形は、E&E(Empower & Energize:権限移譲)型組織です。

 この組織は、よりフラットな階層になり、上の立場にいる者は、コーチングやコミュニケーションによって部下の力を引き出します。
 
 命令によるのではなく、権限を委譲します。

 強権発動ではなく、ともに補い合って育っていく環境です。

 ここにはマネジメントが求められます。

 ドラッカーが20年前に指摘していたことです。
 
  


 参考文献:
 『ポスト資本主義社会』 P.F.ドラッカー(著) 上田惇生(訳) (ダイヤモンド社)


 忘年会が続き、お身体の調子を崩しやすい毎日と存じます。どうかご自愛くださいませ。

 Hitoshi Yonezu at 10:00  | ドラッカー

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