『ハーバード流宴会術』を読んで

2013年01月31日

 児玉教仁さんのご著書『ハーバード流宴会術』を拝読いたしました。

 児玉さんは1972年静岡県生まれ、1997年三菱商事に入社され、鉄鋼商社マンとしてご活躍されました。2004年ハーバード経営大学院に入学され、同校で学んだリーダーシップ論、ビジネス論を宴会術に応用するようになったのだそうです。2011年三菱商事を退社され、企業に人材育成プログラムを提供するグローバルアストロラインズ株式会社を立ち上げたそうです。

 ハーバードビジネススクールの教えが宴会術になるの!と驚いてしまいます。表紙の児玉さんの肩書にはThe Chief Entertainment Officer(CEOをふざけたわけですね)と書いてありますので、冗談の本なのかと思いながら読み始めました。

 少し冗談もありましたが、ほとんどの部分は真面目な宴会術や国際ビジネスマナーの話でした。(もしこの本が冗談本だとしたら、そう読めなかった私は相当な堅物ということになります。)

 宴会で気を付けるべき48の注意が紹介されています。

 児玉さんは宴会での自己紹介は手を抜いてはいけないといいます。

 宴会での自己紹介のポイントは、2つ。キラリと光る強みを見せること、意図的に隙を見せることです。
  
          『ハーバード流宴会術』p127より引用  

 
 キラリと光る強みとは、たとえばフルマラソンを4時間で走れる人は、マラソンの紹介だけで終わってはいけないのだそうです。

 「フルマラソンを4時間切れます」と自慢したら、「へえー」で終わるネタも、「仕事が超忙しくてもプライベートの時間は死守するタイプです」「走る前後に欠かさないストレッチのほうが上達して『ストレッチの魔法使い』と呼ばれています」など、工夫によっていくらでも相手が食いつかざるを得ない極上のネタに仕上がります。

          『ハーバード流宴会術』p128より引用 


 特徴的な自己紹介をした人はなかなか忘れませんね。私は自己紹介は控えめにしてしまうタイプですので、こうやってぐいぐいと自己主張していくのも大切だな、と思いました。

 あと宴会でよくあるのがこれです。

 じつは、宴会における最大のボトルネックは「人」です。「参加者全員を主役にしていきたい」宴会で、「エアータイムを独り占め」にしようとする人はやっかいです。どんな話題でも、とにかく自分の話にもっていかないと気がすまない人がいます。その人が話をはじめると、なかなか他の人が話せない状況になってしまうのです。つまり、「会話のボトルネック」です。

           『ハーバード流宴会術』p93より引用


 周りの人のことを考えないで自分ばかりがしゃべる人は困りますね。私も気をつけたいことです。

 三菱商事の商社マンが仕切るそつがない宴会の様子が目に浮かんでくるような本です。

 宴会を仕切ることの多い方はご参考になさってください。

  


 参考文献:『ハーバード流宴会術』 児玉教仁 (大和書房)
 

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