『商売はノウハウよりも人情力』を読んで

2012年12月11日

 清水克衛さんの『商売はノウハウよりも「人情力」』を拝読いたしました。

 清水さんは江戸川区篠崎の書店「読書のすすめ」の店長です。ある対談で、自著の中でいちばん売れていない本としてご紹介されていたものです。

 清水さんはもともと大手コンビニの店長として10年勤め、その後「読書のすすめ」を開業されました。お話を聞いたり、ご著書を読んだりして感じるのは、清水さんは「商売」という考え方を非常に大切にされているということです。

 この本は石田梅岩の石門心学をまとめた柴田鳩翁の『心学道話全集』の中から「これぞ!」という十話を清水さん風の解釈を施したものだそうです。

 さくらみゆきさんの漫画つきで分かりやすく書かれています。私はおもしろくて一時間もかからずに読んでしまいましたが、どうして売れないのでしょうね・・・・・・
 
 私はこの本で「卑下自慢」という言葉を初めて知りましたが、みなさんはご存知ですか?

 サザエの逸話が出てきます。サザエはトビウオや鯛と違って、堅い殻におおわれているので大きな魚に捕食されることがありません。そのことをサザエは心の中で喜んでいたのです。
あるとき、他の魚が大きな魚に食べられてしまったのを見て、自分は助かったと安心していました。ところが殻から顔を出してみると、魚屋さんの店頭に並べられていた、という話です。

 これは「卑下自慢」のお話です。謙遜しているようで、じつは「自慢」をしていることがありますね。卑下して自慢するよりは、褒め言葉はありがたくいただいて、お互いを褒め合った方がずっといいですね。
  
       『商売はノウハウよりも「人情力」』より引用


 殻の中で自分だけにこにこしていると、小さな世界に閉じこもることになってしまいます。褒められたら素直に喜ぶことが大切なんですね。

 皆様もどうぞご参考になさってください。
 
  


 参考文献:『商売はノウハウよりも人情力』 清水克衛 (現代書林)
 

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