リーダーとしての能力

2012年11月24日

 ジョン・C・マクスウェルの『これからのリーダーが「志すべきこと」を教えよう』より引用します。

 リーダーとしての能力は、大きなビルを建てたとか、どんな組織を作ったとか、在任中にチームがどんな実績を上げたとか、そんなことで評価されるのではない。自分が育てた次世代のリーダーたちが、自分が去った後にどれぐらい成功できるかによって、価値を評価されるのだ。
 メジャーリーグ史上初の黒人選手ジャッキー・ロビンソンは、「人生は、他の人たちの人生に影響を与えてこそ、意味がある」と言っている。
 最終的に、人は「何を次代に引き継いだか」によって評価される。

    『これからのリーダーが「志すべきこと」を教えよう』p297より引用
     

 飲食店においては、店全体をまとめて業績をあげることのできる店長は立派ですが、それだけでは本当の意味での優れた店長とは言えません。

 なぜならば「その店長がそこにいたから業績がよかった」に過ぎないからです。

 その人物がいることによって素晴らしい店舗経営ができるというのであれば、優れたスタッフがいれば同じようなことができるのです。スーパースタッフの活躍とそれほど大きな違いはありません。

 本当に優れた店長は、いてもいなくても、その店から移動して別の部門へ行ったとしても、その後もずっと業績を上げ続けられるような店を作ることができた店長です。そこには属人的な能力だけに頼らない仕組みがあるはずです。

 そんな店長がいるわけがないと思われるかもしれませんが、私はそのようなスーパー店長の話を実際に聞いたことがあります。そのお店では、店長が移動した後、何年もずっと好業績を続けていました。

 自分がいるから、と胸を張っているのは、店舗の経営を家業的な考えで行っているからです。

 大切なのは自分が去った後です。
 
 店舗の経営においても本当のリーダーシップ、企業としてのマネジメントがが求められているのです。   

  


 参考文献:『これからのリーダーが「志すべきこと」を教えよう』
         ジョン・C・マクスウェル(著) 渡邉美樹(監訳) (三笠書房)
 

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